cd31f2d5.jpgまたまた激レア盤の登場デス。
でもこの前のSapphireとは違い、モンド本やレコード・コレクターズ誌の特集でも露出してたから、血眼になって探してる人がいるかも。そう、このアルバムは、ハワイアン・コンテンポラリーの至宝、BABADU!(ババデュ)の唯一の作品。某オークションで13万の値がついたという、化けモノみたいなアルバムです。
ちなみにボクが持っているのは、知り合いがコピーしたモノを更にコピった孫CD−Rなのだけれど…(苦笑)。だってアンタ、しがない音楽ライター風情がレコード1枚に13万円も出せません!って。それだけあれば普通のCDが50枚以上買えるのよ! いくら超ド級のレア盤でも、コレが行き過ぎなのは言うまでもないでしょう。

ボクが最初にBABADUを聴かせてもらったのは、もう7〜8年前になるだろうか。ハワイアン・コンテンポラリー物が好事家の間で取り沙汰され始めた一番最初の頃で、マッキー・フェアリーがようやく巷で騒がれ始めた頃だった。確かレムリアよりも早く知って、あとでBABADUと同じ曲をやってるバンドとしてレムリアに出会った記憶がある。当然その頃からレコードを探してたけれど、デッドストックが出てきたり海賊盤が出回ったりして、終いにゃ正規CD化まで進んだレムリアに対し(ライナーはボクが書いたんでした)、BABADUは一向に出会えず。一度だけ「3万でなら」という話があったけれど、ビンボーなボクはもちろん見送った。その後雑誌に載り、数年後には13万である。ヒャー、買っとけば良かったカモ〜!

でも問題は中身。よくあるでしょ、ただ珍しいだけってぇの。
ところが、コレは結構、イヤ、かなりイイんだ。個人的にはレムリアより好きかも。喩えれば良い時のマッキー・フェアリーをもう少しユルくした感じで、ビリー・カウイあたりが好きなら間違いない。実際彼の曲をやってるし。なかなか甘い雰囲気で、心地よくソウルフル。初めて聴いた時に、即KOされましたですヨ。

ただ、コレが500円以下で買えるカラパナの初期作品あたりよりも良いか?っていうと、甚だ疑問。やっぱワイハ物は、いくらレアで高価でも、カラパナやセシリオ&カポノは越えられないって思う。DJ君たちに大騒ぎされたテンダー・リーフだって、結局使えるのは2〜3曲だけだしねー。ワイハ好きの間で秘かに騒がれてるという男性シンガー物も、あるお店で聴かせてもらったら、ボクにはラウンジ・シンガーにしか聴こえなかった。

確かに廃盤レコの値段なんて、売り手と買い手さえ納得できれば、当事者的にはそれでイイのだろう。でも裏でコソコソやるワケではないし、ネット・オークションがあるから、すぐに相場に反映される。先頃もネットで5ケタついてるハワイのバンドもの、ボクは1/10以下の値段で拾いました。実際聴いて、それで良かったと安心。あの内容だと、出た当時に2500円で買っても後悔したと思うな。

レコ収集はどうしても「高値が付いてると中身も良い」と思いがち。けれどワイハに関しては、13万のBABADUより300円のカラパナ、間違いない!