42fbcafd.jpgThe Syetem、ホントにカッコ良いユニットでしたね。有名な曲と言えば、意外にも全米チャート4位(R&BチャートNo.1)の大ヒットになった<Don't Disturb This Groove>や、ロバート・パーマーのカヴァーで知れ渡った<You Are In My System>くらいかも知れないけど。日本では角松敏生と盟友関係を築いたことで、一気に知名度を上げました。そんな彼らの2ndと3rdが、2in1仕様でリイシューです。
The Systemというのは、シンガーのミック・マーフィーと、キーボード奏者/サウンド・クリエイターのデヴィッド・フランクから成るツー・メン・ユニット。とにかくプログラミングを駆使したデジタル・ファンク・サウンドがカッコ良く、そこにソリッドで疾走感抜群のヴォーカルが乗って、彼らならではのスタイルが完成されてました。
 普通ならこの手の打ち込みサウンドは敬遠しがちなカナザワですが、彼らほどのクオリティなら話は別。スタジオ代を浮かすためだったり、ハヤリだからという安易なデジタル導入だったら直ぐ刄を向けますが、彼らの打ち込みには必然性があり、ヒューマン・プレイでは生まれ得ないキレ味を持っています。<Don't Disturb This Groove>のようなビート・バラードも、マシーンならではの絶妙なユレが魅力的。今回カップリングされた2nd収録曲<Lollipops And Everything>では、早くもそのユニークなフォームを完成させています。そんな彼らだからこそボクは熱狂的に支持し、5年前に立ち上げた再発シリーズ【ブラコン探検隊】で『THE PLEASURE SEEKERS』の世界初CD化に漕ぎ着けたのでした。
今回の米Wounded Birdでの2in1は、2nd『X-PERIMENT』が待望の世界初CD化、そして『THE PLEASURE SEEKERS』は【ブラコン探検隊】以来のCD化(日本以外は初)です。これでようやく彼らのオリジナル期5枚の作品が、すべてCD化されました(拍手!)

ちなみにボクが初めて彼らを知ったのは、The Systemの作品ではなく、元ナイトフライトのハワード・ジョンソンの2ndソロのプロデューサーとして。でもその時は大して注目しなかったのですが(汗)、友人だった角松敏生に会った時「最近何か面白いのある?」「今、The Systemに注目してるんだ」という会話があり、調べてみたらハワード・ジョンソンを手掛た連中だと判明。既に先物買いの連中の間では<You Are In My System>で注目されていたようでした。
 ちょうどそんなタイミングで『THE PLEASURE SEEKERS』がリリース。すぐに飛びついたボクは、アッと言う間にKOされてしまったワケ。もちろんそれは角松も同じで、このアルバムや当時彼らがプロデュースしたアンジェラ・ボフィルなど、至る所から彼らのサウンドを引用してます。
 しかし自分のネタを自ら晒して、リスナーをエデュケイトしていくのが彼の凄いトコロ。The System大好きを公言して、彼らに急接近。ついには<OKINAWA>という共演を生み、ライヴ活動をほとんどやっていない2人を横浜アリーナのステージに引っ張り出してしまいました。当時の角松バンド(ポンタ入り)をバックにした<The Pleasure Seekers>、まさに鳥肌モノでしたヨ。
 ちなみに角松からThe Systemへのラヴコールは、既に『BEFORE THE DAYLIGHT』の時に発せられていたそうです。が、この時は共演が叶わず、次の『REASONS FOR...』に持ち越されました。 実際<OKINAWA>という曲は明らかに『REASONS FOR...』では浮いていて、その話を聞いた時は、まさに“我が意を得たり”だったのを思い出します。むしろ『BEFORE THE DAYLIGHT』にはThe System向きの曲が多いよね。

90年代に入った活動を停止した彼らですが、00年の再結成作『ESP』は見事にコケてしまいした。でも最近のデヴィッド・フランクは、クリスティーナ・アギレラやヴィクトリア・ベッカムのプロデュースで名を上げています。
 そういえば、The Systemオリジナル期の最終作『RHYTHM AND ROMANCE』には、Special Thanksに角松の名がクレジットされていたのはご存知ですか?