5f1d6484.jpgSTAR digio【Power Compilation】用の選曲を進めながら、ふと聴き入ってしまった一枚。リリースが01年4月だから、もう4年も前になるのか…。どうも地味なアルバムっていう印象があったけれど、ジックリ聴いてるとジワァ〜ンと歌が滲み入ってくる。ウーン、こんなに味わい深いアルバムだったとは…。
ティモシーといえば、ポコ時代はともかく、やはりイーグルスの<I Can't Tell You Why>のイメージが鮮烈。考えてみれば、解散以前のイーグルスではスタジオ作一枚しか作っていないのに(あとはライヴ盤など)、むしろオリジナル・メンバーのランディ・マイズナーよりデカイ顔してる。でもそれが全然嫌味じゃあないトコロが、ティモシーの個性なのだ。

ソロ活動にしたって、ドン・ヘンリーやグレン・フライ、ジョー・ウォルシュに比べると至ってマイペース。いきなり<So Much In Love>をヒットさせたのに、気負いなんてまったく感じられない。このアルバムにしたって、実に11年ぶりのソロ作だったのだ(通産4枚目)。でもそれでいて、お久しぶり感はあまりなかった。途中、イーグルス再結成という大プロジェクトはあったが、ティモシーの場合はコーラス要員としてアチコチのセッションで歌っていたから、その名前にしょっちゅう遭遇していたのだ。

だからこのアルバムにも、妙に肩肘張ったところはない。彼のサウンドの特徴であるアコースティック・ギター・サウンドもふんだん。実際にはプログラミングも多用しているが、そういうデジタル臭さは皆無。あくまでヒューマンでオーガニックな音を前面に出して、時にノスタルジックなテイストで迫る。カナザワのイチ押しは、涙チョチョ切れるスロウ・チューン<Runnning>。<You Are Everything>のカヴァーもなかなかだけど、こんなの演ってるの、完璧に忘れてた。一体何を聴いてたんだか…(苦笑)

昨年秋のイーグルス・ツアーは、チケットを買ってあったのに諸事情で観に行けなかったが、"Farewell I"というタイトルがついてたくらいだから、きっと"Farewell II"もありますよね!?