8eecd1e5.jpg昨日のイベント、カナザワのパートにおける一番人気だったのが、意外にもこのアルバムからの曲。カーペンターズのヒットで結構お馴染みの曲だから、「エッ、これ誰が歌ってるの?」とブースに集まった人が多いみたい。味わい深いミディアムで、ちょい濃い目のメロウなソウル感覚。ややダウナーな感じで、セカンド・セットの頭に使ったのが良かったのかな? ちなみにセットリストは親サイトの【Free Column】を御参照あれ。
普通ライチャス・ブラザーズといえば、誰でも<Unchained Melody>を思い出すはず。映画『ゴースト』でも大フィーチャーされてた、あの名曲ね。もちろんブルーアイド・ソウルの草分け的デュオとしても有名。このアルバムのタイトルやカヴァーにも、そうした彼らのプライドが表現されている。そう、彼らの後ろに立っている母親、すなわちライチャス夫人役は、しっかりアフリカン・アメリカンのおば様なのだ。

ただ、ブルーアイド・ソウルという言葉の捕え方も、最近はだいび変わってきていて。そこそクラブ・ミュージックが一般的になってからは、グルーヴがなけりゃ、踊れなければブルーアイド・ソウルにあらず、みたいな風潮がある。けれど彼らの持ち味は、基本的にはクルーナー系の王道ポップス路線。それでイメージが固まってしまっているだけに、ブルーアイド・ソウル好きでもキチンと彼らのアルバムを聴いている人は案外少ない気がする。ベスト盤で済ませているとか。かくいうボクもそのタイプ。ライチャス・ブラザーズの場合、むしろオールディーズ系リスナーの方が、彼らの作品をシッカリ押さえているのではないか。

でも、活動停止真際の75年にリリースされたこのアルバムは、ちと違う。何せプロデュースがDennis Lambert & Brian Potterの名コンビ。アレンジは元ガリヴァー(Daryl Hall在籍)のTom Sellers、そして参加ミュージシャンにはDavid Paich, David Hungate, Dean Parks, Ed Greene, Tom Scott, Ernie Watts, Julia & Maxine Watersらが名を連ねるという、かなりソソられる盤なのだ。収録曲も、昨日回したSteve Eaton作・カーペンターズで有名な<All You Get From Love Is A Love Song>意外にも、<Young Blood>のリメイクやニルソンの曲も。さらにBarry Man, Richard Kerr, Sanford & Townsendあたりの曲もある。だからといって決してクラブ・プレイには適すわけではないけれど、その分、作りがコンテンポラリーというか、少なくても<Unchained Melody>みたいにオールディーズにはなっていない。だからライチャスで何か一枚という時には、結構入りやすい作品だと思う。

ちなみにこのレーベルは、Lambert & Potterが立ち上げたレーベル、Haven Recordsからのリリース。そしてHavenの瓦解寸然に、Lambert & Potterコンビが送り出した最後の切り札が、RSOからデビューしたプレイヤーだった…。