f2768b88.jpgもうご存知の方も多いと思うけれど、J−POP界が誇るベテラン・デュオ、ブレッド&バターが70年代前半にコロムビアへ残したアルバム群、それが9月に紙ジャケでリイシューされることになった。昨年春に“Light Mellow 和モノ”コンピを作って以来、ブレバタのお二人には曲を使わせてもらったり、イベントに出てもらったり、何かとご縁が続いている。そして今回はボクの方からメーカーに企画を出し、それが実現する運びとなったのだ。
去年aosis recordsから『SUMMER KNOWS』を出して以来、実にノリの良い状態で活動しているブレバタ。でも60年代末にデビューして30数年、彼らの活動には結構波がある。例えば70年代後半は湘南にライヴハウスを作り、そこでの活動(経営も)に専念してしまったことも。でもそこにユーミンやサザンの桑田、杏里などが出入りしたことは、今では有名な話だ。

今回コロムビアから再発になるのは、■IMAGES(1973年)■Barbecue(1974年)■MAHAE(1975年)■BREAD & BUTTER -LIVE-(1976年)の4枚。元タイガースの岸部シローと共演したファースト・アルバムは、レーベルが違うのでココには含まれず。ただし上記の“カフェ・ブレッド&バター”時代を挟んで、アルファから発表した『LATE LATE SUMMER』『MONDAY MORNING』『PACIFIC』の3枚は、ちょうど同時期に再発される。でもそちらは以前CDが出ていたし、紙ジャケではなくプラケになるとか。しかもブレバタ再評価というより、元ティン・パンの名ドラマー:林立夫さんの関連ワークスとしてラインナップされるらしい。そうなると、コロムビア再発とのスタンスの違いを感じたりするが、まあ、アルファ期のCDはどれもずっと入手困難なので、まずはリイシューされることに意義アリか。

で、この『IMAGES』はコロムビアでの1作目。主にロンドンで録音され、アルバート・リー(g・後にエリック・クラプトン・バンド)やデヴィッド・ヘンツェル(kyd/ジェネシスのプロデューサー)といった職人ミュージシャンたちがサポートしている。ブレバタといえば、スティーヴィー・ワンダーとの交遊関係が有名。かの大ヒット曲<心の愛>は、元々ブレバタのために書き下ろされた新曲だったのだ。これはそうしたスティーヴィーとの第一歩を記したアルバムでもある。その結果、筒美京平プロデュースのシングルでデビューした歌謡フォーク系デュオが、サイモン&ガーファンクルやクロスビー・スティルス&ナッシュをサラリと通過し、ここではもっとソウルフルでサイケデリック色の香る都会派フォークを作り出すに至った。音楽的な面から見たら、後のブレバタの方向性を決めた重要作品といえるのではないだろうか。
ちなみに今回の4枚のうち、『MAHAE』と『BREAD & BUTTER(LIVE)』は初CD化。達郎さんでお馴染み<ピンク・シャドウ>が入ってる人気作『BARBECUE』が再CD化になる。ちょっと微妙なのは本作で、アナログ時代には別ジャケットが存在し、その別ジャケットを使った(少しアレンジされてる)ベスト盤がCD化されていた。なので、もしかして別ジャケ『IMAGES』も出てたかどうかを確認中。少なくてもシルバーのオリジナル・ジャケでのCD化は初めてだと思うが。

今、ジャック・ジョンソンが爆発的人気を得ているけれど、彼のゆる〜いサウンドとブレバタの湘南サウンドには共通点がものすごく多い。新作『SKY』の中にも、まるでジャック・ジョンソンかドノヴァン・フランケンレイターか、なんて曲がある。でもブレバタは、それを30年前からやっていたのだ。ジャックの音が気持ち良い!と感じる皆さん、70年代から80年代初頭のブレバタを、いま再評価しなくてどーする?