
自分がpmを一番好きなのは、そのフレキシブルなサンプリング感覚。アーティストが自分の作品に洋楽のエッセンスを取り込む方法にはいろいろあるけど、彼らの場合、カヴァー、引用、パクリ、インフルエンス、そしてサンプリングと、何でもアリのような気がする。ネタに対するコダワリはあっても、具体的な手法については柔軟なのだ。そこがとても新鮮だし、いかにもクラブ世代のユニットだと思う。だから今回もニヤリとさせられる瞬間がアチコチにちりばめられていて、思わず繰り返して聴いちゃうのだ。完全に彼らの作戦勝ちである。
ひと際暑そうな今年の夏、彼らにご厄介になる機会はますます増えそう。
ひと際暑そうな今年の夏、彼らにご厄介になる機会はますます増えそう。
夏に聴くパリスマッチって、スタカンほどの暑さはないけど、夏の開放的イメージより、何か寂しいものを感じるよね、その点、金澤さんの「マリちゃんのヒヤッとした声」も一役買ってる感じ。
前作同様、この新作では特に思うんだけど、私の中の「パリスマッチはシンプルでわかりやすくて、AORやアコースティック時代を生き抜いた私たちを楽しませてくれる」ってイメージを少し裏切って、ちょっと難しすぎる曲が増えたかな、って思う。車の中で聞いていても、気軽に口ずさめないよぉ〜って。
その点では収録曲の中の、竹内まりあライクな"Oceanside Liner"なんてわかりやすいし、こんなノリで行って欲しいなぁって思うけど、どう?
アルグリーンの名曲でティナターナーの大ヒットでおなじみの"Let's Stay Together"のカバーは拍手。ロビー・ネイビル調の"Call My Name"やゴードン・マイケル風の"Hello Beautiful Day"って、金澤氏言うところの”何でもアリ”な部分。でも、そこが新鮮で、思わず「やってくれるねぇ〜」ってニンマリするところ。
まぁ、色々書きましたけど、邦人アーティストの中では、”最もはまっている”一つだし、六本木STB以来のライブを早く見たいと思う今日この頃です。