668d448c.jpg皆さんがBBSでコレを話題にしてた頃、ちょうどカナザワ、紙ジャケ・リイシューになったこのアルバムを聴いていた。某誌レビューのためである。ま、リマスターではなく紙ジャケになっただけなので、「残念…」なんて声もあったようだが、元々02年の初CD化時にK2マスタリングされたものなので、今回はリマスターしても大して意味はない。だいたいリマスター技術は、90年代半ばでほぼ今のレベルに達しているので、そこいら辺が判断の分かれ目だろう。
とすると、買い直しの条件としては、紙ジャケに対する価値観・思い入れってコト。それにアーティストや作品自体に対する感情というか。あとカナザワ個人でいえば、“統一感”という厄介なシロモノもある。たとえばシリーズとかアーティスト単位とか、アチコチ歯抜け状態なら気にしないけど、7〜8割揃えるんだったら全部いっとく、とか。ま、それが俗に言う“大人買い”の原点ですかね。

で、このジェイ・P・モーガンのアルバムに対して並々ならぬ思いを抱いてる者としては、音はどうあれ、紙ジャケCDでも持っていたいと思っちゃう。以前メーカーの人に会った時に言われたの。「このアルバム、カナザワさんのLight Mellow本で知ったんですよ」って。もしそこに載せてなければ、CD化されてなかった可能性もあるワケだ。それだけに想いが募る一枚なのである。もちろん超貴重なアナログ原盤を苦労して手に入れたコトもあるしね。
そりゃあ紙ジャケは、出すのが面倒で扱いづらいっすよ。きっと持ってるだけになっちゃいますよ。でも何かカワユイ感じ、するでしょう? やっぱりちょっと無視できないな。内容的にも、それこそ一番ファンキーだった頃のデヴィッド・フォスターですから! 

ちなみに久し振りにライナーを読んでて気づいたが、このアルバムのマルチ・トラックを持ち出してHodges, James & Smith と Jaisun に流用したのは、William "Mickey" Robinsonではなく、William "Mickey" Stevenson。そう、そこでピーンときた人、いるでしょう。そう彼は初期モータウンで活躍したプロデューサーのうちの一人。やっぱりベリー・ゴーディの下で働いてたヤツはひと癖あるわい、なーんて。