da3de589.jpgランディ・ブレッカーやらハイラム・ブロックなど、フュージョン系のアルバムを精力的にリリースしているドイツのレーベル“ESC”発のニュー・アルバム。ジャケもエラくカッコ良いし、そーいえば『TRIBUTE TO JEFF』のニュー・エディションも出すらしいから、ガーフィールドさんも元気だねぇ…。
もちろんメンツもチョ〜豪華。Michael Landau, Abraham Laboriel, Will Lee, Vinnie Colaiuta, Jimmy Johnson,そしてAllan Holdsworthも。さらに亡くなったハズのJohn Guerin, Carlos Vega…。アレ、これって新録じゃないの…? 過去のアルバムの曲名なんてロクに覚えてるワケないが、ジミ・ヘンの<If Six Was Nine>は『TRIBUTE TO JEFF』に入ってたな。そこで軽く調べてみたら、何のことはない、どうもガーフィールド周辺セッションのコンピレーションみたい。それこそガーフィ−ルド名義もKARIZMA名義もLos Lobotomysも、ぜーんぶ一緒くた。そりゃーないぜよ。例によってKARIZMAやLos Lobotomysは仮のトランクルームに入ってるので、初出の曲があるのかどうか、あるいは別テイクだったりする曲があるのかどうか、詳しいところまでは分からないが。

なので、すぐ聴こうと思って出したのに、正体を知ってしまったら、思わず萎え〜。で、結局聴かず終い。でもって本日ようやく聴いてみた。でもコレが何とも聴き心地良かったのさ。ハード・フュージョンからバップ系までいろいろあって、飽きさせないっていうか。マイルスやコルトレーンの曲なんて何処でやってたのか、よく覚えてないけれど、スリルとかスピード感があって思わず身を乗り出す。いろいろな人がやってるけれど、いかにもL.A.ハード・フュージョンの音になってるワケだ。

ガーフィールドもレーベル・オーナーだけに、いろいろ手を変え品を変え、メンツも取っ替え引っ替えしてアルバムを出してくる。けれど表向き色合いは違っても、やっぱりテイストは似てきちゃうもの。だから幸か不幸か、こうした寄せ集めのアルバムでも違和感はまったくない。一番大きいのはエンジニアのAllan HirshbergがCo-Producerとしてガーフィールドをサポートしてるからだろう。でもそうなると、それぞれのユニットの区別なんか無くしてしまって、全部ソロでやった方が良さそうな気もするが…。けれど敢えてそうしないところを見ると、それぞれにメンバー同士の関わりを密にしたいからなんだろうな。

いずれにせよ、この欧州から届いた『THE STATE OF THINGS』、ガーフィールド・ワークスのベスト・セレクション的一枚として、意外と楽しめるのであります。