昨日に引き続きBN-LAの作品から。でも今日はメロウ・ファンク路線ではなく、かといってバリバリのジャズでもなく…。言うなればギンギンのジャズ・ロック的クロスオーヴァー作品というか、イメージ的には一番分かりやすいハード・フュージョンの類い。主人公のMouzonは、かのWeather Reportの初代ドラマーとして名を馳せた人物で、Larry CoryellとのEleventh Houseなどでも知られる。80年代には『BY ALL MEANS』『MORNING SUN』という爽快フュージョン路線の傑作アルバムを出し、当時はカナザワもずいぶん聴きまくったものだ。
そのMouzonも、70年代半ばまにBN-LAに4枚のリーダー作を吹き込んでいる。この『MIND TRANSPLAT』は75年の3作目。ジャケットのド派手なファションが象徴するように、彼のドラムも手数王タイプで、ビリー・コブハムよろしくドコスカドコスカ叩きまくるのが身上。でもこの人は作曲にも長けていて、それが後のソフト路線に繋がるわけだ。
でも本作の聴き処はほかにある。実はこのアルバム、故Tommy Bolin、我らがJay Graydon、そして現杏里の旦那(苦笑)Lee Ritenourが、なかなか手の込んだギタリスト競演をしているのだ。
まず一番注目は、早くして逝った名手Bolin。ちょうど時期的にDeep Purple加入直後で、気分的にかなり乗っていたのだろう(死因となるヤクの影響もアリか!?)。何と5曲で濃密なソロを披露。BolinといえばBilly Cobham『SPECTRUM』の名演が有名で、あのJeff Beckがギター・インストに踏み出すキッカケを作ったと言われる。さすがにあの時ほどのキレはないが、やや落ち着いた楽曲の中でフレーズを探る彼もなかなかだ。ちなみに彼は同時展開中のソロ活動では、David FosterやNarada Michael Waldenとも共演している。すなわち当時の3大ドラマー、セッション時代のAIRPLAY2人とプレイしていたわけで、それだけで彼の実力が分かろうというもの。なのにこのアルバムの翌年に急逝してしまうのだから、返すがすも残念だ。
さて、もう一方の雄、我らがJayのオッサンは、ソロ1曲のみ。でもそのプレイには後年のヒラメキが覗くし、バッキングに回っても「ああ、コレは…」と思う箇所がある。トーキング・マシーンを使ったギター・プレイは、おそらくJayが自作のエフェクターを使ったものだろう。
で、Leeはソロ3曲。でもまぁ、あんまし印象に残ってない(汗) ちなみにここでもKeyboadsはJerry Petersでした。
こうして花道を3人のギタリストに譲った感のあるMouzonだけど、当然大人しくリズム・キープに徹するハズなどない。隙あらばココゾ!とばかりに割り込んで、所狭しとタムを打ち鳴らす。オマケに短いソロも披露。今聴くと決してセンスがイイとは思えないけど、なんか微笑ましくもあり…。でもココでの彼の最大の功績は、何よりもギタリスト合戦を仕込んだプロデュース手腕だろう。
ちなみに昨日紹介したGene HarrisやMouzonなどは、3〜4月のBN-LAシリーズ再発で再び世に出る。カナザワとしては、いとうれし。しかしラインナップを見ると、まだまだ未CD化のまま残ってしまいそうなモノもあるので、アナログ漁りは止められそうにない。
そういえばカナザワ手持ちの『MIND TRANPLANT』のCDは、93年に英国で世界初CD化された時のモノなのだけれど、ここにはアナログ未収のスタジオ・ジャムが入っていて、<I Shot The Sherif>などのフレーズを交えたメンバーの音の交歓が収められている。果たしてコレは再発盤に入るのかな?
でも本作の聴き処はほかにある。実はこのアルバム、故Tommy Bolin、我らがJay Graydon、そして現杏里の旦那(苦笑)Lee Ritenourが、なかなか手の込んだギタリスト競演をしているのだ。
まず一番注目は、早くして逝った名手Bolin。ちょうど時期的にDeep Purple加入直後で、気分的にかなり乗っていたのだろう(死因となるヤクの影響もアリか!?)。何と5曲で濃密なソロを披露。BolinといえばBilly Cobham『SPECTRUM』の名演が有名で、あのJeff Beckがギター・インストに踏み出すキッカケを作ったと言われる。さすがにあの時ほどのキレはないが、やや落ち着いた楽曲の中でフレーズを探る彼もなかなかだ。ちなみに彼は同時展開中のソロ活動では、David FosterやNarada Michael Waldenとも共演している。すなわち当時の3大ドラマー、セッション時代のAIRPLAY2人とプレイしていたわけで、それだけで彼の実力が分かろうというもの。なのにこのアルバムの翌年に急逝してしまうのだから、返すがすも残念だ。
さて、もう一方の雄、我らがJayのオッサンは、ソロ1曲のみ。でもそのプレイには後年のヒラメキが覗くし、バッキングに回っても「ああ、コレは…」と思う箇所がある。トーキング・マシーンを使ったギター・プレイは、おそらくJayが自作のエフェクターを使ったものだろう。
で、Leeはソロ3曲。でもまぁ、あんまし印象に残ってない(汗) ちなみにここでもKeyboadsはJerry Petersでした。
こうして花道を3人のギタリストに譲った感のあるMouzonだけど、当然大人しくリズム・キープに徹するハズなどない。隙あらばココゾ!とばかりに割り込んで、所狭しとタムを打ち鳴らす。オマケに短いソロも披露。今聴くと決してセンスがイイとは思えないけど、なんか微笑ましくもあり…。でもココでの彼の最大の功績は、何よりもギタリスト合戦を仕込んだプロデュース手腕だろう。
ちなみに昨日紹介したGene HarrisやMouzonなどは、3〜4月のBN-LAシリーズ再発で再び世に出る。カナザワとしては、いとうれし。しかしラインナップを見ると、まだまだ未CD化のまま残ってしまいそうなモノもあるので、アナログ漁りは止められそうにない。
そういえばカナザワ手持ちの『MIND TRANPLANT』のCDは、93年に英国で世界初CD化された時のモノなのだけれど、ここにはアナログ未収のスタジオ・ジャムが入っていて、<I Shot The Sherif>などのフレーズを交えたメンバーの音の交歓が収められている。果たしてコレは再発盤に入るのかな?