2006年04月17日
■ CRITERIA / 井上 鑑
奥様のやまがたすみこを筆頭に本田美奈子や南佳孝、福山雅治、ピンク・レディー、さらに数々の映像音楽など、J−ポップ・シーンで幅広く八面六臂の活躍を続けている井上鑑(あきら)。このblogのお客様だと80年代初頭の彼、すなわちパラシュートのメンバーだったり、かの寺尾聰の大ブレイクをお膳立てしたサウンド・クリエイターという印象が強いかもしれない。その井上鑑が、5年ぶりとなるリーダー作 『CRITERIA』をリリースした。彼の初めてのソロ・アルバムは、82年の 『預言者の夢』。これはパラシュート時代に作られたモノで、もちろんパラシュートの面々やその周辺が参加。しかしその中味はフュージョンでもAORでもなく、Steely Danがベルリンに赴いて制作したかのような、デカダンでプログレッシヴなヨーロピアン・ロックだった。その後の作品は少しアッサリしたものになり、近年はピアノ・ソロなどの企画作品が多かったようだ(ちゃんと追っかけてない…汗)。
そしてこのアルバムは、久々に彼自身のヴォーカルをフィーチャーしたコンセプチュアル・ポップアートな内容。『預言者の夢』の06年的展開を聴かせつつ、よりハイパーでハイブリッドに構築されたプログレッシヴ・ワールドを提示する。King CrimsonやPeter Gabriel、Brian Eno、David Bowieあたりの影響を強く感じるが、さらにケルトやトラッド、クラシック、ジャズ、ファンク、純邦楽など、種々雑多なエレメントを混入。音作りもシークエンスとヒューマン・プレイを巧みに重ね合わせ、デジタルとアナログのハイレベルな共存を目指した。しかも演奏スキルは優れたスタジオ・ミュージシャンのそれなのに、マインド的にはパンキッシュ。だからパラシュート以来のフュージョン・ファンも往年のプログレ・マニアも、さらにトランス系のリスナーも、ほとんど同時に呑み込んでしまう。ご本人もKing Crimsonからのインフルエンスを口にしているが、発想が凝り固まっていない分、ハッキリ言ってRobert Fripp翁の上を行ってますね。
バックには今剛や山木秀夫、高水健司、金子飛鳥といったスタジオ人脈のトンがった辺りの人を起用。さらにDavid RhodesやJohn GiblinなどPeter Gabriel Bandのメンバー、三味線の吉田兄弟らが参加し、アルバムのカラーを決定づける好演を見せている。そしてこの斬新なサウンドをより際立たせたのが、ミックスとコ・プロデュースを担当したTchad Blakeの存在。彼が長年育んできたロンドン人脈と交流が、一気にココで華開いた感じだ。井上自身のクールな声に載せて歌われる詞の世界観も、けっこう哲学的。こうした音楽や詩の世界は、彼のサイトでたっぷり自己解説されているので、是非とも ココから覗いてみて下さい。
独創的な作品だけに、万人にオススメできるアルバムではない。しかしその毒を受け入れてしまうと、もっとドップリ浸りたくなるデンジャラスな作品でもある。ホラ、「毒を喰らわば皿まで」って言うじゃない。そんなワケで、久々に『預言者…』を聴きたいのだが、うぅ、時間がない…(泣)
そしてこのアルバムは、久々に彼自身のヴォーカルをフィーチャーしたコンセプチュアル・ポップアートな内容。『預言者の夢』の06年的展開を聴かせつつ、よりハイパーでハイブリッドに構築されたプログレッシヴ・ワールドを提示する。King CrimsonやPeter Gabriel、Brian Eno、David Bowieあたりの影響を強く感じるが、さらにケルトやトラッド、クラシック、ジャズ、ファンク、純邦楽など、種々雑多なエレメントを混入。音作りもシークエンスとヒューマン・プレイを巧みに重ね合わせ、デジタルとアナログのハイレベルな共存を目指した。しかも演奏スキルは優れたスタジオ・ミュージシャンのそれなのに、マインド的にはパンキッシュ。だからパラシュート以来のフュージョン・ファンも往年のプログレ・マニアも、さらにトランス系のリスナーも、ほとんど同時に呑み込んでしまう。ご本人もKing Crimsonからのインフルエンスを口にしているが、発想が凝り固まっていない分、ハッキリ言ってRobert Fripp翁の上を行ってますね。
バックには今剛や山木秀夫、高水健司、金子飛鳥といったスタジオ人脈のトンがった辺りの人を起用。さらにDavid RhodesやJohn GiblinなどPeter Gabriel Bandのメンバー、三味線の吉田兄弟らが参加し、アルバムのカラーを決定づける好演を見せている。そしてこの斬新なサウンドをより際立たせたのが、ミックスとコ・プロデュースを担当したTchad Blakeの存在。彼が長年育んできたロンドン人脈と交流が、一気にココで華開いた感じだ。井上自身のクールな声に載せて歌われる詞の世界観も、けっこう哲学的。こうした音楽や詩の世界は、彼のサイトでたっぷり自己解説されているので、是非とも ココから覗いてみて下さい。
独創的な作品だけに、万人にオススメできるアルバムではない。しかしその毒を受け入れてしまうと、もっとドップリ浸りたくなるデンジャラスな作品でもある。ホラ、「毒を喰らわば皿まで」って言うじゃない。そんなワケで、久々に『預言者…』を聴きたいのだが、うぅ、時間がない…(泣)


