2006年04月19日
■ NO SWEAT / BLOOD SWEAT & TEARS
ヴィヴィドからBlood Sweat & Tearsの『NEW BLOOD』がリイシューされるため、ライナーを執筆中。それで一連の作品を聴き直し、ロクに聴いてなかった次作『No SWEAT』の魅力を再認識した。この時期のBlood Sweat & Tears、いま聴くと、予想に反して結構来ますよ。『NEW BLOOD』のリイシューは、毎度お馴染み、米再発レーベルWounded Bird発の輸入盤に帯・解説を付ける形。それでも日本ではほとんど無視されてる作品なので、これは喜ばしい。…というか、ここまでは一応ソニーさんが90年代前半にCD化したことがあるのだけれど、カナザワ自身は記憶ナシ。白状すると、自分も当時はBS&Tなんて眼中になかったのだな(苦笑)
もちろん<Spinning Wheel>なんかはよーく知ってますさ。でも中学の時だったか高校になってからだったか、初めてマトモに聴いたBS&Tが68年のデビュー作『子どもは人類の父である(CHILD IS FATHER OF THE MAN)』で、これが何とも支離滅裂で…。Chicagoみたいにカッコ良いブラス・ロックを期待してたのに、ほとんど理解不能だった。<Spinning Wheel>みたいなインパクトの強い曲も少なくて、大いにコケた覚えがある。今なら「あぁ、Al Kopperのソロみたいなモンだからねぇ」でやり過ごせるけど、さすがに当時はAl Kooperの素性なんてロクに分からず、結局「BS&Tは好きじゃない…」というトコロに落ち着いてしまった。
それがトラウマになったのか(?)、ずっとBS&Tには封印したまま。さすがに前〜中期Chicagoに入れ込んだ時に、定番の『子どもは人類の父である』『血と汗と涙』の2枚はCDをゲットしたけど、やっぱりデビュー作には馴染めなかった(未だにね…苦笑)。でもその後レア・グルーヴやフリー・ソウルに親しんでいくうち、俄然気になり出したのが、後期のBS&T。すなわちソウルフルで濃いクチの看板シンガー、David Clayton-Thomasが抜けたあとの彼らである。アルバムでいうと、今回リイシューとなる新生第一弾『NEW BLOOD』(何て分かりやすいタイトルだっ!)、ココに紹介する73年作『NO SWEAT』と次の『MIRROR IMAGE』、Clayton-Thomasが復帰しての『NEW CITY』、そして長年籍を置いた米Columbia最終作『MORE THAN EVER』(ライヴは除く)である。
この頃は、既にヒットからは遠ざかっていたBS&T。だがジャズとロックとファンクとクラシックをゴッタ煮し、インプロヴィゼーションというかなり濃い目のスパイスをバンバン入れていたのが初期だとすると、後期はそれをジックリ寝かせて熟成し、まろやかに仕上げた感じ。アッ!と驚くようなチャレンジがなくなり、その分楽曲の衝撃度も低くなったけれど、レア・グルーヴ的なテイストはグッと増してきている。だからいわゆるロック・クラシック的な斬り口とは違う次元で、再評価されてもイイんじゃないかな? それっぽい曲、密かに隠れてるんだから。
またカナザワ的に気になっているのが、このグループに去来したミュージシャンたち。Al Kooperを追い出してバンドの実権を握ったのが、後にJaco PastoriusやPagesをプロデュースすることになるBobby Colombyだったり、Randy Breckerがオリジナル・メンバーだったのは有名な話だ。そのRandyと交替したのが、Manhattan Jazz Quintetなどで知られるLew Soloff。さらにBlues Bros.で有名なLou Marini、Groove Marchantなどにエレピ名盤を残すLarry Willis、Edgar Winterの元でも活躍するJerry LaCroix、ニューヨークのセッション・ギタリストとして名を挙げるGeorge Wadenius、そしてかのMike Sternや、先日亡くなったDon Aliasまでがメンバーとしてクレジットされていた。BS&Tは基本的にロック・グループとして認識されているけれど、そのメンバーの多くは後年ジャズ・フュージョン・シーンで働く名手たち。そうした意味でも、もっともっと評価されるべきグループだと言える。Randy Breckerだけを取ったって、ココを抜けた彼はDreamsを結成し、それがBrecker Bros.へ発展していくのだから、ね。ちなみにギターのGeorge Wadeniusはスウェーデン出身。あちらでバンド・デビューして実績を上げたあとBS&Tに加入し、アメリカでジャズ・ミュージシャンになるという夢を実現させた人だった。今回いろいろ調べて知りました(汗)
この『No SWEAT』は、そうした後期BS&Tの代表作。ひとまずは新生第一弾で、Bob DylanやTeddy Randazzo、Barry Mann, Carole King, Herbie Hancockらの曲が収録されてる『NEW BLOOD』が出るけれど、カナザワがプッシュしたこともあって、ヴィヴィド担当氏は「いずれはここいら辺も…」と言ってくれている。リアル・クロスオーヴァーのダイナミズムを深く理解するには、真っ当なフュージョンばかり聴いていたのでは片手落ちなのだよ。
もちろん<Spinning Wheel>なんかはよーく知ってますさ。でも中学の時だったか高校になってからだったか、初めてマトモに聴いたBS&Tが68年のデビュー作『子どもは人類の父である(CHILD IS FATHER OF THE MAN)』で、これが何とも支離滅裂で…。Chicagoみたいにカッコ良いブラス・ロックを期待してたのに、ほとんど理解不能だった。<Spinning Wheel>みたいなインパクトの強い曲も少なくて、大いにコケた覚えがある。今なら「あぁ、Al Kopperのソロみたいなモンだからねぇ」でやり過ごせるけど、さすがに当時はAl Kooperの素性なんてロクに分からず、結局「BS&Tは好きじゃない…」というトコロに落ち着いてしまった。
それがトラウマになったのか(?)、ずっとBS&Tには封印したまま。さすがに前〜中期Chicagoに入れ込んだ時に、定番の『子どもは人類の父である』『血と汗と涙』の2枚はCDをゲットしたけど、やっぱりデビュー作には馴染めなかった(未だにね…苦笑)。でもその後レア・グルーヴやフリー・ソウルに親しんでいくうち、俄然気になり出したのが、後期のBS&T。すなわちソウルフルで濃いクチの看板シンガー、David Clayton-Thomasが抜けたあとの彼らである。アルバムでいうと、今回リイシューとなる新生第一弾『NEW BLOOD』(何て分かりやすいタイトルだっ!)、ココに紹介する73年作『NO SWEAT』と次の『MIRROR IMAGE』、Clayton-Thomasが復帰しての『NEW CITY』、そして長年籍を置いた米Columbia最終作『MORE THAN EVER』(ライヴは除く)である。
この頃は、既にヒットからは遠ざかっていたBS&T。だがジャズとロックとファンクとクラシックをゴッタ煮し、インプロヴィゼーションというかなり濃い目のスパイスをバンバン入れていたのが初期だとすると、後期はそれをジックリ寝かせて熟成し、まろやかに仕上げた感じ。アッ!と驚くようなチャレンジがなくなり、その分楽曲の衝撃度も低くなったけれど、レア・グルーヴ的なテイストはグッと増してきている。だからいわゆるロック・クラシック的な斬り口とは違う次元で、再評価されてもイイんじゃないかな? それっぽい曲、密かに隠れてるんだから。
またカナザワ的に気になっているのが、このグループに去来したミュージシャンたち。Al Kooperを追い出してバンドの実権を握ったのが、後にJaco PastoriusやPagesをプロデュースすることになるBobby Colombyだったり、Randy Breckerがオリジナル・メンバーだったのは有名な話だ。そのRandyと交替したのが、Manhattan Jazz Quintetなどで知られるLew Soloff。さらにBlues Bros.で有名なLou Marini、Groove Marchantなどにエレピ名盤を残すLarry Willis、Edgar Winterの元でも活躍するJerry LaCroix、ニューヨークのセッション・ギタリストとして名を挙げるGeorge Wadenius、そしてかのMike Sternや、先日亡くなったDon Aliasまでがメンバーとしてクレジットされていた。BS&Tは基本的にロック・グループとして認識されているけれど、そのメンバーの多くは後年ジャズ・フュージョン・シーンで働く名手たち。そうした意味でも、もっともっと評価されるべきグループだと言える。Randy Breckerだけを取ったって、ココを抜けた彼はDreamsを結成し、それがBrecker Bros.へ発展していくのだから、ね。ちなみにギターのGeorge Wadeniusはスウェーデン出身。あちらでバンド・デビューして実績を上げたあとBS&Tに加入し、アメリカでジャズ・ミュージシャンになるという夢を実現させた人だった。今回いろいろ調べて知りました(汗)
この『No SWEAT』は、そうした後期BS&Tの代表作。ひとまずは新生第一弾で、Bob DylanやTeddy Randazzo、Barry Mann, Carole King, Herbie Hancockらの曲が収録されてる『NEW BLOOD』が出るけれど、カナザワがプッシュしたこともあって、ヴィヴィド担当氏は「いずれはここいら辺も…」と言ってくれている。リアル・クロスオーヴァーのダイナミズムを深く理解するには、真っ当なフュージョンばかり聴いていたのでは片手落ちなのだよ。
トラックバックURL
この記事へのコメント
1. Posted by ふり〜まん
2006年04月21日 01:00
ふりーそうる道一直線の時、彼らのこの時期は一通り聴きましたデス。どのアルバムにもフリーソウラー即死モノの曲が必ず入っておりますな。
1stも「Without Her」はヤバい曲だと思いますヨ!
1stも「Without Her」はヤバい曲だと思いますヨ!
2. Posted by kanazawa
2006年04月25日 00:01
1stにそんな曲あったっけか。いくつかオッ!と思った曲があったけど、それかな?
にしても、ふりーまんのサイトがなくなっちゃったので、参考にできんかった…。レア・アースとかもそうだけど、ココいらへん、昔の先入観を捨てないとアカンですよね!
にしても、ふりーまんのサイトがなくなっちゃったので、参考にできんかった…。レア・アースとかもそうだけど、ココいらへん、昔の先入観を捨てないとアカンですよね!


