df3df7f6.jpg大ベテランのコーラス・グループ、The Whispersのニュー・アルバム 『FOR YOUR EARS ONLY』が、密かにインディーズでリリースされている。これが実にWhispersらしくて、なかなかイイんだなぁ〜。


前作はBabyfaceのソングブックで、97年のリリースだから、もう何と8〜9年ぶり。カナザワ的には、去年Solar Labelの紙ジャケ・シリーズで 『THE WHISPERS』が出る際に、アルバム選びからライナー執筆までお手伝いした関係で、あまり久し振りという感覚はない。観に行けなかったけど、去年の暮れにはクラブでの来日公演もあったし。

インディーからのリリースというと、資金不足から得てしてチープな作品になりがちだけど、内容はまさにメジャー級。確かに派手さは皆無だけれど、すごく堅実な作りで、気をてらったトコロなどない。真面目に、丹念にトラックを作り上げていって、仕上げに自分たちのシルキーなハーモニー&ヴォーカルを載せればオーケー、といった感じ。きっとたっぷり制作時間をかけて、自分たちらしい音を作ったんだろうね。必然的に、グループ内でサウンド面をリードするNicholas Caldwellがプロデュースした曲が多いけれど、中にはTeena MarieやRobert Brookinsなんて名も。元Tempsの名シンガー、Ali-Oli Woodsonも1曲提供し、ヴォーカル・アレンジに名を連ねているのが嬉しい。AOR的な要注目は、なんとBill LaBounty(Robbie Dupreeと一緒に来日しますね)の超名曲<Livin' It Up>をカヴァーしていること。まさに安定したクオリティです。