9a240dbc.gifとうとう出ましたッ! 拙著『ブラック・コンテンポラリー・ミュージック・ガイド』掲載ネタのBBQバンドの4thアルバム『GENIE』、奇跡の初CD化です。しかもリバーシブル仕様で、表1・4は先行の欧州盤ジャケ、表2・3はグレーの米盤ジャケという親切設計!!ですっ。


BB&Qバンドといやぁ、大抵は<On The Beat>の入ったファーストと相場は決まっていて、当BlogでもCD化時に早速ココで取り上げている。オリジナルはCapitol発だったから、最初は英EMIで出て、そのあとヨーロッパVinyl Masterpieceが一気に1〜3作目をまとめてリリース。最近じゃミラノのFonte RecordsがBB&Qの3枚とハイ・ファッション2枚を抱き合わせて、ボックスでリリースしちゃったり。おかげでBB&Qファーストは3枚の銀盤(+アナログ黒盤まで!?)を持ってる、なんてハマった輩もいるのでは? ちなみにカナザワは銀盤2枚(+黒盤)で済んでます(苦笑) 

そして今回、多少遅れて再びVinyl Masterpieceから、結構アナログはレアだった『GENIE』が出てきた。イヤァ〜、ヤッてくれちゃいます、Vinyl Masterpiece!!

で、この『GENIE』、従来のBB&Qとはちと趣が違う。ハッキリ言っちゃうと、実体はバンド名だけを引き継いだまったくの別グループ。オリジナル・メンバーは一人もいない。でもよくよく観れば、顔ぶれにはチェンジの残党が揃っていたりするのだ。

本来のBB&Qは、83年に3作目『SIX MILLION TIMES』を出した後に活動停止(ギターはフュージョン系のキエリ・ミヌッチだったり)。そして85年になると、同じジャック・フレッド・ペトラス一派の筆頭バンドだったチェンジも解散状態に陥った。そこで元ブレイクウォーターのケイ・ウィリアムス(kyd)が中心となり、チェンジのメンバーだったマイク・キャンベル(g)やティミー・アレン(b)、超絶シンガーのカーティス・ヘアストンと共にBB&Qを再編したワケである。だからべつグループといっても、どこか正統な血筋を引いてる感じがするのだ。

でも音の方は、当時のジャム&ルイスを思わせる808(ヤオヤと読む=Roland TR-808の略称)系のデジタルなメロウ・ファンク。だからサウンド的にはBB&Qというより、むしろチェンジの『CHANGE OF HEART』(Produced by Jam & Lewis)。もっと言えば、ズバリ、SOSバンドぢゃねぇーの! クールネスを湛えたサウンド・メイキングは、何となくブレイクウォーター譲りといった雰囲気も。でもそれ以上に注目すべきは、カーティス・ヘアストンのヴォーカルでしょう。大袈裟に歌い上げるのではなく、ソリッドに鍛え上げられた筋肉質の歌いっぷりが見事なのだ。バラードの<Minute Away>とか、メロウ・ファンク<Dreamer>なんか、マジ、超強力っすヨ。

ちなみに現時点ではamazonでは見当たらないようなので、ココとか、あるいはコチラから。