2007年03月01日

■ SOAKING WET / JOY AND THE BOY

0526b59f.jpg今日は一日じゅう仕事部屋に缶詰になり、ただひたすらに原稿書き。アドリブ誌用の原稿がほとんどだけれど、特集2本にディスク・レビュー、ライヴ・レポにコラム原稿、それにニュース原稿などなど…。さすがに一日じゃ終わらんかった。その中で繰り返し聴いてたのが、特集ネタでもあったジョイ&ザ・ボーイズの新作『SOAKING WET』。



ベン・シドランのレーベル、Nardis(シドランの逆さ綴りであり、マイルス・デイヴィスのナンバーでも)から登場したこのアルバムは、このユニットにとってのセカンド。蓮っ葉で奔放な女性シンガー・ソングライター、ジョイと、ベンの息子でマルチ・タレントのリオ・シドランの2人組で、Nardisの前身Go Jazzから01年に出したファースト『PARADISE』(今回同時に再発される)は、既にヨーロッパで評判を得たとか。マーヴィン・ゲイのカヴァー<Let's Get It On>は、スペインのチャートでトップ40に入ったという。

ベン以上に感性豊かなリオが音楽面を支えるだけあって、ハイブリッドなこと、この上ナシ。時節がら、ノラ・ジョーンズ以降を睨んだコンテンポラリーなジャジー・ポップといえるが、実は打ち込みを使った斬新な音使いにも冴えがあって、今ラジオで<Again And Again>がヒット中のザ・バード&ザ・ビーを思わせるところも。イヤ、むしろ、ザ・バード&ザ・ビーを少しジャジーにした感じか。彼らもブルーノートの傍系レーベルからリリースされているから、程度の差こそあれ、方向性は案外似ているのだ。アチラもローウェル・ジョージの娘にマルチ・プレイヤーの組み合わせだし、何かと共通点が多い。違うのは、ジョイたちはタイトル曲のようなボサノヴァまで、サラリと演っちゃうところかな。ベンをゲストに迎え、ベンのデビュー盤タイトル曲<Feel Your Groove >をオーガニックに聴かせたりも。ぶっちゃけ、ノラの最新作をあまり楽しめなかったカナザワにとって、ジョイ&ザ・ボーイの方がはるかに自分の感性にフィットします。

ちなみに、Nardisを抱えた日本のレコード会社は、モーニング娘。のアップフロント。発足間もない頃からNardisに注目し、04年のうちからココでベンの『NICK'S BUMP』を紹介していたカナザワだけに、ハイ・グレードだけどかなりマニアックなNardisと、芸能界ノリの強そうなアップフロントの組み合わせには、期待と不安の両方がある。1月にコットン・クラブを借り上げて開かれたレセプションには、正直かなり驚いたものだ、でもこの資金力とNadisの本物志向がうまくマッチすれば、これほど強い武器はない。差し詰めこのジョイ&ザ・ボーイが最初の試金石だろう。アップフロントならではの推進力で、ラジオのパワー・プレイやタイアップが取れれば、大きく化けたりするのかも。スナップショットみたいなジャケは少々戴けないが、中味はまさしく本モノですから!



lightmellow at 23:58 │Comments(0)TrackBack(0)clip!Pops  | New Release

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