2007年09月10日
■ ORBIT / NEIL LARSEN
先月末に友人に会った時に「聴いた?」と尋ねられ、ちょいとビックリ。だってニール・ラーセンの新作が出るなんて、まったく情報がなかったから。ちょいと訝しがりながらも現物を手にして、「そーゆーコトだったのね
」とひとり納得。実はコレ、Straight Ahead Recordsというジャズ系のオーディオ・ファイル専門レーベルからの一枚だった。こんなのが人知れずリリースされるから、やはり定期的な定点観測、ショップ巡りは止められない。しっかしこのアルバム、一応デジパック仕様であるものの、ジャケはデザイン最悪、オビも地味。仮にCDショップで面出しされてたとしても、うっかり素通りしてしまいそうなアートワークである。『JUNGLE FEVER』や『HIGH GEAR』といった初期リーダー作や、ラーセン=フェイトン時代のノーマン・シーフ撮影によるジャケとは、天と地ほどの差があるな。オマケに解説はこちら方面に明るくない方らしく、『HIGH GEAR』をラーセン=フェイトン名義とか書いちゃってて…
ちなみにこのレーベルは、マスタリング・エンジニアとして名高いバーニー・グランドマンが主宰。プロデューサーとして、クルセイダーズからシンプリー・レッドまで手広く手掛けたベテランのスチュワート・レヴィンが迎えられている。これまではピュアな4ビート作品をリリースしていたようだが、今回初めてフュージョン系のインストにチャレンジしたらしい。
そういう企画アルバムゆえ、中身は新曲と旧曲が居並ぶ内容。初期ソロから<Sudden Samba><Jungle Fever><Demonette><From A Dream>、ラーセン=フェイトンから<Aztec Legend>をチョイスしている。驚いたのは、オリジナル・フルムーンからの<Midnight Pass>。個人的にはシー・レヴェルのヴァージョンで親しんでた曲なので、コレは素直に嬉しかった。
でも全体的なスタイルとしては、当然ながら、ソロ初期のようなタイトに構築されたアンサンブルは聴けず終い。ニールのシグネイチャーであるオルガンは随所でフィーチャーされるけれど、やっぱりあの頃のようなウェットなトーンとは違っている。もっとも『JUNGLE FEVER』や『HIGH GEAR』で使ったオルガンは名器ハモンドではなく、敢えてボロくて安っぽい楽器を使っていると何かで読んだ記憶が。だとすれば、あれから30年近くたった今では、あの音色を再現するのも困難なのだろう。
とはいえ、よりルーズで自由度の高いコンテンポラリー・ジャズ、もっと言ってしまえば、今ドキのジャム・バンドに通じるようなスタジオ・セッションだと割り切ってしまえば、これはこれでとても面白く。かつての楽器青年(今オヤジ)たちは黙って反応するだろうし、ビート感覚がゆるーいだけで、演奏自体はバシッとキメキメ。だから、きっとこのプレイをライヴで生体験したらブッ飛ぶに違いない。特にロベン・フォードは結構なキレ具合で、「バジーぢゃないんだ…」と伏し目がちになっていたカナザワにブルージーな先制パンチを浴びせてくれた。リズム隊はジミー・ハスリップ(b)とトム・ブレックレイン(ds)。一番低いところで蠢いているようなベースは、ハスリップならでは。ホーンのゲイリー・ミーク(sax)とリー・ソーンバーグ(tr)も、時折シャープに切り込んできてハッとさせてくれる。
そんな名だたる強者たちがダビングなしのダイレクト・トゥ・2トラック録音にチャレンジしてるのだから、自ずとテンションは高くなってて。このまま日本でニールのソロ・ライヴ、やってくれんかな? それと折角のオーディオCDなのだから、できるだけ大きなステレオで、ラウドに聴いて欲しいと思う。通勤中にi-podで聴くのはイイが、いつもその状態でしか聴かないなんてぇのは、天下のニールにトイ・ピアノを弾かせてるようなモノだよ


ちなみにこのレーベルは、マスタリング・エンジニアとして名高いバーニー・グランドマンが主宰。プロデューサーとして、クルセイダーズからシンプリー・レッドまで手広く手掛けたベテランのスチュワート・レヴィンが迎えられている。これまではピュアな4ビート作品をリリースしていたようだが、今回初めてフュージョン系のインストにチャレンジしたらしい。
そういう企画アルバムゆえ、中身は新曲と旧曲が居並ぶ内容。初期ソロから<Sudden Samba><Jungle Fever><Demonette><From A Dream>、ラーセン=フェイトンから<Aztec Legend>をチョイスしている。驚いたのは、オリジナル・フルムーンからの<Midnight Pass>。個人的にはシー・レヴェルのヴァージョンで親しんでた曲なので、コレは素直に嬉しかった。
でも全体的なスタイルとしては、当然ながら、ソロ初期のようなタイトに構築されたアンサンブルは聴けず終い。ニールのシグネイチャーであるオルガンは随所でフィーチャーされるけれど、やっぱりあの頃のようなウェットなトーンとは違っている。もっとも『JUNGLE FEVER』や『HIGH GEAR』で使ったオルガンは名器ハモンドではなく、敢えてボロくて安っぽい楽器を使っていると何かで読んだ記憶が。だとすれば、あれから30年近くたった今では、あの音色を再現するのも困難なのだろう。
とはいえ、よりルーズで自由度の高いコンテンポラリー・ジャズ、もっと言ってしまえば、今ドキのジャム・バンドに通じるようなスタジオ・セッションだと割り切ってしまえば、これはこれでとても面白く。かつての楽器青年(今オヤジ)たちは黙って反応するだろうし、ビート感覚がゆるーいだけで、演奏自体はバシッとキメキメ。だから、きっとこのプレイをライヴで生体験したらブッ飛ぶに違いない。特にロベン・フォードは結構なキレ具合で、「バジーぢゃないんだ…」と伏し目がちになっていたカナザワにブルージーな先制パンチを浴びせてくれた。リズム隊はジミー・ハスリップ(b)とトム・ブレックレイン(ds)。一番低いところで蠢いているようなベースは、ハスリップならでは。ホーンのゲイリー・ミーク(sax)とリー・ソーンバーグ(tr)も、時折シャープに切り込んできてハッとさせてくれる。
そんな名だたる強者たちがダビングなしのダイレクト・トゥ・2トラック録音にチャレンジしてるのだから、自ずとテンションは高くなってて。このまま日本でニールのソロ・ライヴ、やってくれんかな? それと折角のオーディオCDなのだから、できるだけ大きなステレオで、ラウドに聴いて欲しいと思う。通勤中にi-podで聴くのはイイが、いつもその状態でしか聴かないなんてぇのは、天下のニールにトイ・ピアノを弾かせてるようなモノだよ



