gerard_kenny再び【Piano Man Collection】のライナー再開。担当A&R氏から「今週のウチに全部入れて下さい」と懇願されてるので、ほとんどカチカチ山状態。でもようやくコレを書く日が来たんだなぁ〜と、ちょっとした感慨もあったりして。何と言っても、このジェラード君とデヴィッド・ポメランツというシリーズ目玉が両方とも開かず(つまり許諾が下りず)、それでシリーズの発売が半年も延期されたのだからして…。皆さん、ホントにお待たせ致しました〜

で、このジェラード君も、ポメランツやランディ・エデルマン、あるいはブルース・ジョンストンらと同じように、バリー・マニロウにヒット曲を提供した人。ふとしたキッカケでバリーが英国でスマッシュ・ヒットになっていたこのアルバムを聴き、タイトル曲をレコーディングしたいと直接連絡を入れてきたのだと言う。そして見事に全米10位。さすが、楽曲のヒット・ポテンシャルを見抜くバリーの慧眼は大したモノだ。

でも面白いのは、ジェラードの経歴。ロンドンでデビューのキッカケを掴み、ずっと英国拠点に活動しているけれど、出身はニューヨーク。ビリー・ジョエルと親しく、彼がデビューする直前まで一緒にバンドを組み、ツイン・キーボード、ツイン・ヴォーカルで活動していたらしい。バリー・マニロウとの出会いも、グリニッチ・ヴィレッジのピアノ・バーでの活動中。バリーはベット・ミドラーと一緒だったという。それが英国で再会を果たしたのだ。

ジェラードの持ち味は、父親がヴォードヴィルで歌ったり踊ったりしていた影響だろう、ドラマティックな作風を得意とする。オーケストラとコーラス隊でグワ〜ッと盛り上げたと思ったら、ふっとピアノのバラードを聴かせた。その演出の手法が個性的で、アルバム全体が起伏に富んでいるのだ。AORファンはデュークスがバック・ヴォーカルで参加してるのに目がいくかも。

ちなみに掲載ジャケはUS仕様。オリジナルUK盤はコレが裏ジャケで、ジェラードのアップが表にくる。今回はそのUK盤に準じるため、ジャケが違うのでご注意あれ。でもUK盤はゲートフォールドで、歌詞と一緒に載ってる写真もパートカラーなのよ(米盤は内袋にモノクロで印刷されてた)

それと弟のマイケル・ケニー君ですが…
実は諸般の事情で、コレだけ発売中止になりましたので、御了承ください。楽しみにしてた方、スマンです。m(_ _)m 
もし今回のが好評で2回目、3回目があるようでしたら、再チャレンジしますので。一応コンピ『TOUCH OF KEY』には死守したので、とりあえずそちらをお聴き下さいまし…