2007年11月09日
■ 1: PM / PM
本日は、とあるコンピの楽曲解説書き。80年代初頭に全盛を迎えたFM雑誌を看板にして、CDで当時のラジオ・ステーションを再現しようという70〜80'sのヒット曲オムニバスである。時節柄AOR系のアーティストが多いが、もちろんテクノありポップスあり、の玉手箱的面白さ。それでも資料的な解説が多いので、今更聴き直すような曲は案外少なく、最近リイシューされたこんな音を聴いていたりする。このPMというのは、かのエマーソン・レイク&パーマーやエイジアで活躍したカール・パーマーのグループ。まさにその両グループの合間に短期間活動していただけという、ちょっと幻っぽいバンドで、80年にこの唯一のアルバムを出してあっさり消えた。といっても分裂じゃなく、カールがエイジアを組むために解散したのだけれど。ちなみに88年にワーナーからデビューした米3人組のPMとは、まったく関係ありません。
今でこそ、“チンドン屋”とか“鼓笛隊ドラム”とカールをコキ下ろすカナザワながら、EL&Pに於ける彼のドラミングには感服している。まさに素晴らしいのひと言で、そのマーチング的センスがEL&Pのクラシック指向と見事マッチしていた。特に彼らのスタイルが大きく揺らいでいった『WORKS(ELP四部作)』では、カール主導のアナログC面が傑出していたと思う。だから程なくしてEL&Pが解散した時、一番カナザワが期待を寄せたのは実はカールだった。
なので、このPM結成の報に喜び、大いなる期待を持って接しようとしたのだが、肝心のアルバムはヨーロッパ・オンリー。なんで〜
と嘆きつつも必死コイて欧盤を探すほどの気合いはなく…。そのうちロクなモンじゃない!という感想を耳にし、まぁ激レアというワケじゃないし、そのうち中古で見つかるだろうとタカを括るに至った。で、カールがエイジアでイモっぽさを露呈するようになってから、コイツをゲット。うーん、こりゃあー噂に違わぬなぁ〜!と
それでも、20年以上たって紙ジャケが出れば、思わず反応してしまう
気がついたら、日本表記は「カール・パーマー/PM」という、完全にソロ・アルバム的なモノに。でもね、カナザワの目的はカールぢゃないのよ、ハッキリ言って。何せこのメンバーが、実は強者揃いで。ギターはフュージョン・ファンにお馴染みのバリー・フィナティ(ブレッカー・ブラザーズ〜マイルス・デイヴィス〜クルセイダーズ〜ソロ)。キーボードのトッド・コクランは、元サンタナのマイケル・シュリーブが組んだオートマティック・マン(ここのギターはパット・スロール)で音楽的リーダーを担った人。当時はニックネームでプレイしていたが、PM解散後はスタジオ・シーンでも活躍する。そこに自身のバンドでアルバムを出していたジョン・ニッツィンガー(g.vo)と、アリス・クーパーらをサポートしていたエリック・スコット(b)が加わるという実力派の陣容だった。ロック・バンドにジャズ系のプレイヤーを加えた点は、思わずゲイリー・ムーアのG・フォースを思い出したりして、最初はマジで期待したのだが。
でも音はプログレとはかけ離れ、うっすらとニュー・ウェイヴの影まで。エイジアみたいに産業ロック然としたスタイルで往年の気概を感じさせることもなく、妙にチープでせせこましい。これじゃあカールどころか、他の敏腕ミュージシャンの技まで錆び付いてしまうでないの! 初めて聴いた時は、「あぁ、すぐに解散して良かった」なんて思っちゃう始末。でも今になって改めて聴き直してみると、また違った面が見えてくる。あぁそうか、このバンドはカーズを目指したかったのだな、と。
カールにまとめ役の力量がないのか、曲によって微妙に指向性の違いが浮き彫りになるこのバンド。要するにメンバーの誰が主導権を握るかによって、目指す方向に変化が出る。その中で一番デキの良かったのが、カーズっぽい曲。もしこれで一本化していたら、それなりに面白かったのかも知れぬのに…。
それでもリスナーがカールに期待するのは、やっぱしプログレ。カールもまとまらぬメンバーと周囲の期待に板挟みとなり、いい加減困り果てていたのは容易に想像がつく。
きっとエイジアの話は、カールにとって渡りに船だったのではないかな?
今でこそ、“チンドン屋”とか“鼓笛隊ドラム”とカールをコキ下ろすカナザワながら、EL&Pに於ける彼のドラミングには感服している。まさに素晴らしいのひと言で、そのマーチング的センスがEL&Pのクラシック指向と見事マッチしていた。特に彼らのスタイルが大きく揺らいでいった『WORKS(ELP四部作)』では、カール主導のアナログC面が傑出していたと思う。だから程なくしてEL&Pが解散した時、一番カナザワが期待を寄せたのは実はカールだった。
なので、このPM結成の報に喜び、大いなる期待を持って接しようとしたのだが、肝心のアルバムはヨーロッパ・オンリー。なんで〜
と嘆きつつも必死コイて欧盤を探すほどの気合いはなく…。そのうちロクなモンじゃない!という感想を耳にし、まぁ激レアというワケじゃないし、そのうち中古で見つかるだろうとタカを括るに至った。で、カールがエイジアでイモっぽさを露呈するようになってから、コイツをゲット。うーん、こりゃあー噂に違わぬなぁ〜!と
それでも、20年以上たって紙ジャケが出れば、思わず反応してしまう
気がついたら、日本表記は「カール・パーマー/PM」という、完全にソロ・アルバム的なモノに。でもね、カナザワの目的はカールぢゃないのよ、ハッキリ言って。何せこのメンバーが、実は強者揃いで。ギターはフュージョン・ファンにお馴染みのバリー・フィナティ(ブレッカー・ブラザーズ〜マイルス・デイヴィス〜クルセイダーズ〜ソロ)。キーボードのトッド・コクランは、元サンタナのマイケル・シュリーブが組んだオートマティック・マン(ここのギターはパット・スロール)で音楽的リーダーを担った人。当時はニックネームでプレイしていたが、PM解散後はスタジオ・シーンでも活躍する。そこに自身のバンドでアルバムを出していたジョン・ニッツィンガー(g.vo)と、アリス・クーパーらをサポートしていたエリック・スコット(b)が加わるという実力派の陣容だった。ロック・バンドにジャズ系のプレイヤーを加えた点は、思わずゲイリー・ムーアのG・フォースを思い出したりして、最初はマジで期待したのだが。でも音はプログレとはかけ離れ、うっすらとニュー・ウェイヴの影まで。エイジアみたいに産業ロック然としたスタイルで往年の気概を感じさせることもなく、妙にチープでせせこましい。これじゃあカールどころか、他の敏腕ミュージシャンの技まで錆び付いてしまうでないの! 初めて聴いた時は、「あぁ、すぐに解散して良かった」なんて思っちゃう始末。でも今になって改めて聴き直してみると、また違った面が見えてくる。あぁそうか、このバンドはカーズを目指したかったのだな、と。
カールにまとめ役の力量がないのか、曲によって微妙に指向性の違いが浮き彫りになるこのバンド。要するにメンバーの誰が主導権を握るかによって、目指す方向に変化が出る。その中で一番デキの良かったのが、カーズっぽい曲。もしこれで一本化していたら、それなりに面白かったのかも知れぬのに…。
それでもリスナーがカールに期待するのは、やっぱしプログレ。カールもまとまらぬメンバーと周囲の期待に板挟みとなり、いい加減困り果てていたのは容易に想像がつく。
きっとエイジアの話は、カールにとって渡りに船だったのではないかな?
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この記事へのコメント
1. Posted by べらんめぇプログレおやじ
2007年11月11日 10:32
ちなみにアナログでもCDでも聴いたことないッス。
…そうか。カーズっぽいのか。迷走してたんですね
カール君。なるほどカールって
「優秀な兄貴達がそろった兄弟の三男坊」的な
ポジションがピッタリですよね。
手厚い庇護(?)の中で暴れてこそ真価を発揮するタイプで、
人をひっぱっていく器じゃないカモ。
…となると、ホントにこんな音、やりたかったのかな...
どうッスかね? 管理人さん。
>80年代初頭に全盛を迎えたFM雑誌を看板にして、
CDで当時のラジオ・ステーションを再現しようという
70〜80'sのヒット曲オムニバスである
↑なんかコレ、スゴい気になるなぁ。
いや最近。ネットでFM雑誌の古本、大量に落札して
読んでるモンで。
企画、楽しみにしてますよ〜


2. Posted by kanazawa
2007年11月14日 09:16
>…となると、ホントにこんな音、やりたかったのかな...
いやぁ、音楽的にはナンも考えてないでしょ!
多分メンバー任せ。
そこで強力な参謀役を立てりゃあ良いのに、中途半端に自分が表に立とうとして以下を並列にしちゃったモンだから、収集つかなくなった、と睨んでいます。
>企画、楽しみにしてますよ〜
イヤイヤ、これは曲解説だけで、基本的にはレコード会社の企画ですので。
いやぁ、音楽的にはナンも考えてないでしょ!
多分メンバー任せ。
そこで強力な参謀役を立てりゃあ良いのに、中途半端に自分が表に立とうとして以下を並列にしちゃったモンだから、収集つかなくなった、と睨んでいます。
>企画、楽しみにしてますよ〜
イヤイヤ、これは曲解説だけで、基本的にはレコード会社の企画ですので。


