b87ce3fb.jpg最初の締切日からは3日も過ぎちゃったが、ちゃんとお許しを貰ったのでイイでしょう。ようやく今週3本目のライナーに着手。お題はアイシスという70年代に活躍したアマゾネス・ファンク・バンドの3作目なのだが、実はカナザワ、このグループの音を聴くのは初めて。名前は知っているし、レコ屋でジャケを手にしたこともあったが、気になりつつも今イチ手が伸びなかったんだよねェ。ところが音を聴かせてもらって、超クリビツ! 1〜2枚目はともかく、この3枚目は充分に『AOR Light Mellow』の掲載レベルですよォ〜

聞けば中軸メンバーは60年代半ばから英国で活躍していたらしいが、70年代になってニューヨークへ移り、この女性だけの混成ファンク・ロック・バンドをスタート。74年にブッダからデビューし、ホーン・セクションを擁する本格的なグルーヴ・サウンドを聴かせた。しかしメンバー全員の銀粉オール・ヌード・ジャケが災いしてか、チョイとキワモノ扱いされてしまった様子。ホントは古代エジプト神話に登場するアイシス(イシス)の像をヒントにしたはずなのにね。
さらにセカンドでは、半分をかのアラン・トゥーサンにプロデュースを委ねてアーシーなニューオリンズ・ファンク色に挑むなど、まさに男顔負けの実力派集団である。残りの曲はランディ・ミュラーとかジェフ・レインなど、B.T.エキスプレス〜ブラス・コンストラクション〜スカイの一派が絡む。この1〜2作目はちょうどCD化されたばかり。

そしてライナーに取り掛かったのが、78年発表の通算3作目なのだが。

イヤ、オドロキマシタわ  まだUAなんて大きなレーベル(前作にレズの曲を入れたためブッダとモメて移籍したとか)にこんなネタが眠ってたんですね とにかくノッケからメロウ、メロウの連発で、その涼風マリン・グルーヴの心地良さといったら。ギターなんて、おぉ、これはホルヘ・サンタナの甘美なトーン、スケベ心丸出しの艶っぽさに匹敵するでないの!

従来の武器であったホーン・セクションは、メンバーの大幅チェンジによって後退縮小してしまったものの、逆に歌えるメンバーが加わって、素敵なハーモニーを聴かせるようになった。と同時にインスト・パートも充実。1〜2枚目のようなファンク好きには「やわい!」と一刀両断にされそうなれど、ライトメロウ派は思わずヨダレがじゅるっとしそうなネタである。

ただし、くれぐれも色モノではないので、ご注意あれ。ジャケのヒヨコちゃんも、よく見ると鋭い爪でコチラを威嚇しているよ

リリースは1月23日。ポチッと行って、待て、しばし!