2008年03月11日

■ BALIN / MARTY BALIN

976bd865.jpgオークションでは結構な値段になっているマーティ・バリン『BALIN(恋人たち)』が、米インディーズでリイシュー。海外では初CD化になるのかな? 日本じゃちょうどジェファーソン・スターシップの諸作が紙ジャケ化されたばかりなので、なかなか良いタイミングだ。



とにかく、全米トップ10入りした名曲<Hearts(ハート悲しく)>で知られる一枚。かなり歌謡AORした曲だが、その分日本人ウケするメロディーを持ち、米で大ヒットしたのが意外に感じられる。極論すれば、イーグルス<Hotel California>、サンタナ<哀愁のヨーロッパ>に通じるテイスト。実は記憶の中じゃ他の曲はかなり色褪せていたのだが、久し振りに聴き直してみると、「アレ!? こんなにソリッドにキメてたっけ?」 うーん、人間の耳なんて結構いい加減なモノだ。あ、それはカナザワの性格ゆえ、ってか

このソロ・デビューに関しちゃ、古いジェファーソン・エアプレイン時代からのファンには相当に不評だった。でもジェファーソン・スターシップでの<Miracles>や<With Your Love>、<Love Lovely Love>など、マーティのヴォーカル曲だけをすくい上げてみると、これが既に既定路線だったことが明らかになる。でもってそれがバンドの中では少し浮き気味だったりするワケで、独立は至って自然な流れだった。ただしサウンドは完全に歌に焦点を絞ったものだから、ジェファーソン・スターシップ時代の大らかなバンド・サウンドとは開きがあって当然といえる。

今回、特に引っ掛かったのは、ラストの<Music Is The Light>。ドラムレスのまま、終始アコギのストロークがリードしていくミディアム・バラードである。これ、<Hearts>と同じくジェシ・バリッシュの作品。確かに彼のリーダー作も忘れ難い好盤だったな。生粋のAORファンには、ペイジスのカヴァー<I Do Believe In You>が嬉しいところ。サスガに聴き比べちゃうとナニだけど、これはこれで悪くない。そういやこのアルバムには、ビル・チャンプリンがkydで参加してたっけ。当時は意外に感じたけれど、どちらもシスコのフラワー・ムーヴメントで活躍したのだから、旧知でも何ら不思議ではない。

マーティはこのあともう一枚ソロ・アルバムを出した後、オフ・コースや稲垣潤一と接近。井上鑑のプロデュースで、稲垣のカヴァーなどをやったミニ・アルバムを作る。その後組んだ小型ジェファーソンとでも言うべきKBC(ポール・カントナー、ジャック・キャサディとのバンド)でも、オフ・コースの<Sayonara>をリメイク。<Hearts>からの歌謡AOR路線を続けた。しかしそこまで軟派なイメージだと、日本のロック・ファンからは冷笑されるのがオチ。AOR好きにさえ、終わった…と思われてしまった。でもマーティの日本人的メロディ・センスは、今にしてみればかなり貴重だったのかも。



lightmellow at 23:50 │Comments(1)TrackBack(0)clip!AOR Light Mellow  | Reisssue

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この記事へのコメント

1. Posted by white    2008年03月13日 22:03
これは懐かしいですね。
私の周りでは評判良くなかったですが、私は大好きでしたよ。
当然、買いですね。

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