2008年03月13日

■ BABY GRAND & ANCIENT MEDICINE / BABY GRAND

ecb32a05.jpg「この方のライナーが素晴らしい。すごく勉強になります。こういうライナーだと、買って良かったと思う」
あいやぁ〜、ちょっとちょっと達郎さん、天下の『サンデー・ソングブック』でわざわざ名前まで出してそんなコトを言って頂いちゃうなんて、まさに光栄の至りではありますが、もしかして少々褒め過ぎとちゃいまっかぁ?



そう、当ブログのコメントやBBSでの書き込みにあったように、毎週日曜の名物FM番組『山下達郎のサンデー・ソングブック』で、先週、カナザワがライナーを執筆したブレイクウォーターの紙ジャケ再発が取り上げられ、セカンド『SPLASHDOWN』からラテン・フレイヴァーたっぷりのレア・グルーヴ・ダンサー<Say You Love Me Girl>が流れた。更に曲紹介のコメントで、達郎さんは冒頭のようなセリフを言ってくれちゃったのだ 

残念ながらカナザワは出掛けていてラジオを聞いちゃいなかったが、番組を聞いた当ブログ常連さんたちから情報が寄せられ、ある方がダビングしたMDを送って下さった。今日、STAR digioの収録から戻ったらそれが届いていて、さっそくオンエアの内容をチェックすることができた。中には、自分のことのように喜んで下さってる方もいて、あぁ、皆さんに応援して頂いてるんだなぁ〜 と実感。ホント、ありがとうございます。またレコード会社の担当A&R氏にも、アチコチから「かかったねぇ」「金澤さん、褒められてたね〜」と連絡が入ったそうで…。ウーム、さすが達郎さん、影響力のデカさをヒシヒシと感じる。アーティストとしてはもちろんだけど、鋭い耳と舌鋒を持つリスナーとしては日本屈指のお方だからね。そんな人のお言葉、しかも2度目の名指しということで、本当に励みになる。

そもそもライナーという限られた枠の中でどういう文章を書くのかは、いつも一番頭を悩ませるところ。データのみではつまらないし、感情や思い入れに走ると普遍性を欠く。最近はアーティストにコンタクトを取ってメール・インタビューをフィーチャーすることも多いが、現役バリバリの新作ならまだしも、再発モノの場合は楽屋ネタで終わるケースもあって…。やはり作品の位置づけとか価値観は、我々が客観的な立場から書き添えるのがベター。こうした多くのポイントをバランス良く書き込むことが必要で、そのバランスの比率はアーティストごと、作品ごとに変わって然るべきだと思う。

じゃあ今回、達郎さんのお眼鏡に適ったのはどこか? ブレイクウォーターの2作品はだいぶ前にフリーソウルの流れでプラケのCDが出回っており、その時はブラコン本でご協力を願ったJAMさんが情報量豊富な解説を書かれていた。彼はBMR誌のレギュラーを務めるソウル/R&Bのオーソリティ。今回のカナザワのライナーも、基本はそのJAMさんの情報をベースにしていて、そこにカナザワなりの視点、今のシーンの状況などを盛り込んでいる。

特に今までのブレイクウォーター再評価でまったく触れられて来なかったのが、白人プロデューサー:リック・チャートフの存在。この人はフーターズの中核となるロブ・ハイマンやエリック・バザリアンと共に、シンディ・ローパーやジョーン・オズボーンなどをスターダムに押し上げた人物だ。だから一見ソウル系とは思えないものの、駆け出しの頃にはジェネラル・ジョンソン(元チェアマン・オン・ザ・ボード)を手掛けたりして、白黒の垣根を軽く取っ払った仕事をしている。ブレイクウォーターの牽引役ケイ・ウィリアムスJr.は、後にチェンジやBBQバンドなどで活躍するが、その才能を逸早く認めたのが、このチャートフだった。おそらくアリスタにブレイクウォーターを引っ張ったのも彼だったと思われ…。こうした指摘が、おそらく達郎氏に認められたのではないか。詳しくはブレイクウォーターの紙ジャケを買って読んでみて下され。アルバム個々の解説部分以外は、どちらも共通原稿ですので。

ちなみに今日のネタにしたベイビー・グランドは、そのフーターズの前身バンド。70年代終盤にチャートフのプロデュースで2枚のアルバムを出しており、それがつい先日、2in1で初CD化された。内容はラズベリーズをサッパリさせたような、聴きやすいパワー・ポップ。特にファースト『BABY GRAND』は良いメロディが目白押しで、是非再評価を促したいところだ。セカンド『ANCIENT MEDICINE』にはナイル・ロジャースの弟カーマイン(後年ボウイやロバート・パーマーをサポートする)が加入。ただし少々産業プログレ色が強くなり、アレンジが凝ってきた反面、楽曲の出来はもうひとつかも。でもレフト・バンクのカヴァーなどは聴きモノです。ただし現時点では大手ネット・ショップでは未入荷。

そういえば、期しくもレココレ最新号『SOUL/FUNK BEST100』特集で選者のひとりに選ばれ、自己紹介で「ソウルしか知らない人には見えないことだって、たまには見えて来たりするもの」と書いたばかり。その筋の専門家さんには嫌われたりするけれど、やはり雑食系の自分が進むべき道はココにある。何だか達郎さんの言葉に勇気をもらった気分だ。

長文になったが、いろいろ思うところアリなので、明日に続くかも…。


BABY GRAND & ANCIENT MEDICINE / BABY GRAND




lightmellow at 23:50 │Comments(1)TrackBack(0)clip!Rock Classic  | Reisssue

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この記事へのコメント

1. Posted by iizaka    2008年03月16日 13:09
はじめまして。初の書き込みです。いつも楽しくブログ拝見しておりますし、CD購入の参考にさせていただいております。
さて冒頭の達郎さんのコメントですが、私、ナマでラジオ聞いておりました。
ブレイクウォーターはじめ一連の紙ジャケ全てを購入して、自分も同意見だったので、勝手に自分のことのように喜んでしまいました。
今後もお体には気をつけて、お仕事がんばってください。

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