2008年03月14日
■ TRANS-EUROPE EXPRESS / KRAFTWERK
実は2日ほど前から年一度の厄介事と対峙している。いわゆる確定申告。もうだいぶ回数を重ねて来たので要領は把握しているが、普段は領収書をとっておくだけで何もしていない。だからそのツケがこの時期に噴出する。そこへ原稿の締切が何本も重なってくると、それこそパニックだ。とくに親父が亡くなってからというもの、介護施設に入居している祖母や持病がある母親の医療費の計算だけでひと仕事。家の恥を晒すようだが、医療費だけで年間150万以上も支払っているんだから、それぞれ年金が入るとはいっても、しがない音楽ライターの稼ぎじゃいくら働いてもイイ暮らしはできないよなぁ。
98年いっぱいでサラリーマンから足を洗って、今年でちょうど10年目。申告書作りで去年の年収が出たところだが、未だリーマン時代の年収には届かない。一応ヒトからは“売れっ子ライター”と呼ばれているが、実体なんてそんなモノだ。別にエリートでも高給取りでもなかったけれどね。それでも今はサンプル盤を頂戴したりライヴ取材に行ったりと、言わば現品支給的な側面があるし、CD/レコード代も必要経費になる。そう考えれば、リーマン時代より多少は経済的なゆとりがあるのかも。もっとも今の音源購入費だって月平均10万円は下らず、多いと20万超えたりするのだが…
でもそれよりも、いま一番欲しいのは「時間」である。ノンビリ遊びたいわけじゃないよ(息抜きと睡眠時間は欲しいが…)。例えばライナー書きだって、一旦書き上げてから丸一日くらい寝かせて、頭の中をリフレッシュしたところで再度推敲し直したい。でも日々締切に追われてるようじゃ、到底ムリ。いろいろ企画の腹案だってあるのに、企画書すら作れない状態が続いている。自分でやりたいと思っているコトが、なかなか実行に移せない。それこそライトメロウ本の第3弾も、某出版社が夏頃までに出したいと言ってくれていて、そろそろ尻に火がついているのだが…。
それでも多少廻り道したにせよ、自分が昔から望んでいた仕事に就くことができて、曲がりなりにも喰えてるというコトは、とてもラッキー。それどころか、仕事が集中してしまって「他のライターさんから恨まれるよ」なんて言われたりする(事実恨まれているな…
) でもね、いくら好きなコトと言ったって、カナザワだってカナザワなりにいろいろ悩みながら頑張っているのですヨ。
例えば、「仕事は断っちゃダメ」と言ってくれる人がいる。反対に「もっと仕事を選べ。自分を安売りするな」と言う人もいる。さぁ、どうする?
カナザワとしては、自分を指名してくれた相手の胸の内を考えると、できるだけお受けしたい。それでなくてもネタ違いだったり、スケジュールが合わずに断らなければない時だってあるのだから。でも一方で、毅然と断るべき時もあると思っている。その判断材料は、対象の善し悪し・好き嫌いではなく、自分が書くことによって何か貢献ができるのかどうか、ということ。もしすべての面で何のプラスにもならないなら、仮にギャラが良くてもそれは自分が受けるべき仕事ではない。
そしてその貢献を、より効果的で大きなものとするために、ボクらは日々音楽を聴き、ライヴを観たり本を読んだりする。感性を磨いて知識を膨らませ、人脈を作る。自分の得意分野をマニアックに追求することは悪くないが、そこに埋没しては単なる井の中の蛙に過ぎない。もっと貪欲に音楽観を広げるからこそ、そこに思いもしなかった新しい発見があり、それがまた自分の視野を押し広げていく。好きなジャンルの自主制作盤を鬼揃えしたって、そりゃあマスターベーションでしょう。ボクらは音楽ファンの皆さんに信頼されてナンボ、だから。
もし自分がAORだけの人で、しかも己の音楽観を押しつけるタイプの書き手だったら、強持てリスナーの代表である達郎さんのお眼鏡に適う原稿なんて、きっと書けなかったと思う。また中途半端に楽理を翳してしまうような手法も、当然ながら通用しない。ボクら音楽ライターに最も求められるのは、そのアーティストの音楽への理解が深まるような文章。さぁ、あとは日々精進あるのみ
だ。仕事が途絶えないうちは、飲んで食べて遊んでる時間などカナザワにはないのよ

ちなみにクラフトワークは、確定申告で数字と格闘しているうちに、<Dentaku>という曲を思い出して、引っ張り出してみただけです…
98年いっぱいでサラリーマンから足を洗って、今年でちょうど10年目。申告書作りで去年の年収が出たところだが、未だリーマン時代の年収には届かない。一応ヒトからは“売れっ子ライター”と呼ばれているが、実体なんてそんなモノだ。別にエリートでも高給取りでもなかったけれどね。それでも今はサンプル盤を頂戴したりライヴ取材に行ったりと、言わば現品支給的な側面があるし、CD/レコード代も必要経費になる。そう考えれば、リーマン時代より多少は経済的なゆとりがあるのかも。もっとも今の音源購入費だって月平均10万円は下らず、多いと20万超えたりするのだが…

でもそれよりも、いま一番欲しいのは「時間」である。ノンビリ遊びたいわけじゃないよ(息抜きと睡眠時間は欲しいが…)。例えばライナー書きだって、一旦書き上げてから丸一日くらい寝かせて、頭の中をリフレッシュしたところで再度推敲し直したい。でも日々締切に追われてるようじゃ、到底ムリ。いろいろ企画の腹案だってあるのに、企画書すら作れない状態が続いている。自分でやりたいと思っているコトが、なかなか実行に移せない。それこそライトメロウ本の第3弾も、某出版社が夏頃までに出したいと言ってくれていて、そろそろ尻に火がついているのだが…。
それでも多少廻り道したにせよ、自分が昔から望んでいた仕事に就くことができて、曲がりなりにも喰えてるというコトは、とてもラッキー。それどころか、仕事が集中してしまって「他のライターさんから恨まれるよ」なんて言われたりする(事実恨まれているな…
) でもね、いくら好きなコトと言ったって、カナザワだってカナザワなりにいろいろ悩みながら頑張っているのですヨ。例えば、「仕事は断っちゃダメ」と言ってくれる人がいる。反対に「もっと仕事を選べ。自分を安売りするな」と言う人もいる。さぁ、どうする?
カナザワとしては、自分を指名してくれた相手の胸の内を考えると、できるだけお受けしたい。それでなくてもネタ違いだったり、スケジュールが合わずに断らなければない時だってあるのだから。でも一方で、毅然と断るべき時もあると思っている。その判断材料は、対象の善し悪し・好き嫌いではなく、自分が書くことによって何か貢献ができるのかどうか、ということ。もしすべての面で何のプラスにもならないなら、仮にギャラが良くてもそれは自分が受けるべき仕事ではない。
そしてその貢献を、より効果的で大きなものとするために、ボクらは日々音楽を聴き、ライヴを観たり本を読んだりする。感性を磨いて知識を膨らませ、人脈を作る。自分の得意分野をマニアックに追求することは悪くないが、そこに埋没しては単なる井の中の蛙に過ぎない。もっと貪欲に音楽観を広げるからこそ、そこに思いもしなかった新しい発見があり、それがまた自分の視野を押し広げていく。好きなジャンルの自主制作盤を鬼揃えしたって、そりゃあマスターベーションでしょう。ボクらは音楽ファンの皆さんに信頼されてナンボ、だから。
もし自分がAORだけの人で、しかも己の音楽観を押しつけるタイプの書き手だったら、強持てリスナーの代表である達郎さんのお眼鏡に適う原稿なんて、きっと書けなかったと思う。また中途半端に楽理を翳してしまうような手法も、当然ながら通用しない。ボクら音楽ライターに最も求められるのは、そのアーティストの音楽への理解が深まるような文章。さぁ、あとは日々精進あるのみ
だ。仕事が途絶えないうちは、飲んで食べて遊んでる時間などカナザワにはないのよ

ちなみにクラフトワークは、確定申告で数字と格闘しているうちに、<Dentaku>という曲を思い出して、引っ張り出してみただけです…

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この記事へのコメント
1. Posted by アーラー
2008年03月15日 23:12
いやはや、お疲れ様ですm(_ _)m かのアントニオ猪木はかって「厄介事は玉になってやってくる。その玉を一本一本確実に剥がしていけばうまくいくはずさ」と言ってましたが、そう中々うまくいくもんじゃないですよね。ブログするのも大変だと思いますが、「今日は誰の事書いてあんのかな?」と楽しみにしてる人も沢山いますから(僕もその一人)頑張ってくださいネ
AORあんまり知らない僕でも楽しいヨ
AORあんまり知らない僕でも楽しいヨ
2. Posted by みかん
2008年03月15日 23:31
Kanazawaさま、初めまして。
お好きな事を仕事に出来たのですもの。
・・幸せですよ。
心から好きな事を本業に出来たのですから、その道を後悔しないように全うして下さい。
好きな事を仕事にし、それを心ゆくまで堪能し、人生を謳歌した方々はそうそういません。貴方は幸せだと思います。
達郎さんが良いと褒めてくれたのも、貴方が書いた文章に心揺さぶられたからだと思う。
最近はネットで曲をダウンロードなど、CDを買わなくても事足りている時代です。その中でライナーを書くというお仕事。
時代には逆らえない。そういう流れはあるだろうと思うけれど、とことんまでご自身が納得したら、それで良いのではないですかね。
頑張って下さいね。いつも陰ながら応援しています。
お好きな事を仕事に出来たのですもの。
・・幸せですよ。
心から好きな事を本業に出来たのですから、その道を後悔しないように全うして下さい。
好きな事を仕事にし、それを心ゆくまで堪能し、人生を謳歌した方々はそうそういません。貴方は幸せだと思います。
達郎さんが良いと褒めてくれたのも、貴方が書いた文章に心揺さぶられたからだと思う。
最近はネットで曲をダウンロードなど、CDを買わなくても事足りている時代です。その中でライナーを書くというお仕事。
時代には逆らえない。そういう流れはあるだろうと思うけれど、とことんまでご自身が納得したら、それで良いのではないですかね。
頑張って下さいね。いつも陰ながら応援しています。
3. Posted by べらんめえプログレおやじ
2008年03月16日 11:47
>それこそライトメロウ本の第3弾も、
某出版社が夏頃までに出したいと
言ってくれていて、そろそろ尻に
火がついているのだが…。
それって「Remaster Plus」のさらなるバージョン、
ってことですか? それとも別ジャンルもの?
楽しみにしてますです。本のつくりとかにも
もちろん興味あるしね...
毎回の日記にも感服してますよ。
今日の「デンタク」ってオチにもね。
お、クラフトウェルクかよ!! って見にきたもんでね
某出版社が夏頃までに出したいと
言ってくれていて、そろそろ尻に
火がついているのだが…。
それって「Remaster Plus」のさらなるバージョン、
ってことですか? それとも別ジャンルもの?
楽しみにしてますです。本のつくりとかにも
もちろん興味あるしね...
毎回の日記にも感服してますよ。
今日の「デンタク」ってオチにもね。
お、クラフトウェルクかよ!! って見にきたもんでね

4. Posted by
k1ono
2008年03月17日 23:16
98年いっぱいでサラリーマンから足を洗って、今年でちょうど10年目・・・って、そこまでは私と全く一緒なんですけどね(苦笑)
今では達郎さんにお誉めの言葉を頂くまでの立派なライターまでになられて何よりです。ある程度の年齢になってからの独立で、ここまで来られたのは本当に凄いと思います。お金の問題ではないでしょう・・・って私は情けないことに単にお金の問題なんですけど(w
第3弾楽しみにしてますよ。
今では達郎さんにお誉めの言葉を頂くまでの立派なライターまでになられて何よりです。ある程度の年齢になってからの独立で、ここまで来られたのは本当に凄いと思います。お金の問題ではないでしょう・・・って私は情けないことに単にお金の問題なんですけど(w
第3弾楽しみにしてますよ。
5. Posted by 虫葉 里予
2008年03月18日 11:04
ども!
いつも拝見させていただいておりますが、たまには人生観・仕事観に関する文章、いいですね!
ますます応援したくなります!
ありがとうございます!
いつも拝見させていただいておりますが、たまには人生観・仕事観に関する文章、いいですね!
ますます応援したくなります!
ありがとうございます!


