2008年04月10日
■ L.A. EXPRESS
今年2度目の床屋へ。ちと長くなっていたので、春らしく気分はサッパリ。AORやシティ・ポップスのような音楽には、季節感への意識も重要な要素ですよ。…とはいっても、今回はそれなりの理由があったりするのだが(数日後に分かる、かも!?)。でもって家へ戻ってからはレココレ誌海外盤の紹介レビューを2本。ネタは両方とも米Wounded Birdからの再発で、L.A.エキスプレスとアリフ・マーディンのリーダー作である。L.A.エキスプレスといえば、トム・スコットのバック・バンドというイメージが強い。結成当初はジョー・サンプルやラリー・カールトン、マックス・ベネットというクルセイダーズ勢が参加しており、小型クルセイダーズ的なイメージがあった。その後ギターがロベン・フォード、kydがラリー・ナッシュに交替。バンドとしての組織力を高め、ジョニ・ミッチェルのサポートなどもこなしている。この時に生まれたライヴが『MILES OF AISLES』(74年)。歴史的名ライヴ『SHADOWS AND LIGHT』があるため日本じゃほとんど無視(国内盤はしばらく出てない)されているけど、決してデキは悪くない。
しかしその後トム・スコットのバックから独立し、単独で活動を始める。その最初のアルバムが、この76年作。メンバーはオリジナルのマックス・ベネット&ジョン・グェランのリズム隊にロベン・フォード、kydにベテラン:ヴィクター・フェルドマン、そしてサックスに新人と思しきデヴィッド・ルーエル。基本的に小型クルセイダーズ的ニュアンスを維持しながらも、アグレッシヴなインプロヴィゼーションをフィーチャーする方向にシフトし始めた。スタッフほどの個性派集団ではないけれど、ジェントル・ソウツほどテクに走っていなくて、職人集団としてはバランスが取れている。ただ次作『SHADOWPLAY』では、ギターが技巧派ピーター・マヌウに交替。よりテンションを効かせたロック寄りのハード・フュージョンに接近していく。そうなると、作品としてまとまってはいても、このリズム隊やフェルドマンの個性があまり活きてこない。うーむ、やっぱこのバンドにはロベンが不可欠だったか。ジョニがゲスト参加しているのに、ちょっと勿体ない。
そしてアリフ・マーディン。彼にリーダー作があったことは意外に知られていないが、この『THE JOURNEY』(74年)は『GLASS ONION』以来5年ぶり2作目。ただし大物プロデューサーとして著名だからといって、多大な期待は禁物だ。だって内容は、R&B色の強いイージー・リスニング・ジャズといった風情で、作曲家/アレンジャーとしてのアリフを表現したもの。スタッフの面々やブレッカー兄弟、ビリー・コブハム、グラディ・テイト、ロン・カーター、ラルフ・マクドナルドといった敏腕が大挙参加しているものの、それぞれは壮大なアンサンブルの中のパーツに過ぎない。マイケル・ウルバニアク&ウルシュラ・ダジアック夫妻といった個性派を上手に取り込むあたり、さすがアリフ・マーディンと思わせられるが、他人の才能を引き出す才能に比べ、彼自身は音楽的主張の少ない人なのだろうな。晩年近くにノラ・ジョーンズとラウル・ミドンという2人をスターにしたものの、まだまだ活躍して欲しい名匠だった。
しかしその後トム・スコットのバックから独立し、単独で活動を始める。その最初のアルバムが、この76年作。メンバーはオリジナルのマックス・ベネット&ジョン・グェランのリズム隊にロベン・フォード、kydにベテラン:ヴィクター・フェルドマン、そしてサックスに新人と思しきデヴィッド・ルーエル。基本的に小型クルセイダーズ的ニュアンスを維持しながらも、アグレッシヴなインプロヴィゼーションをフィーチャーする方向にシフトし始めた。スタッフほどの個性派集団ではないけれど、ジェントル・ソウツほどテクに走っていなくて、職人集団としてはバランスが取れている。ただ次作『SHADOWPLAY』では、ギターが技巧派ピーター・マヌウに交替。よりテンションを効かせたロック寄りのハード・フュージョンに接近していく。そうなると、作品としてまとまってはいても、このリズム隊やフェルドマンの個性があまり活きてこない。うーむ、やっぱこのバンドにはロベンが不可欠だったか。ジョニがゲスト参加しているのに、ちょっと勿体ない。
そしてアリフ・マーディン。彼にリーダー作があったことは意外に知られていないが、この『THE JOURNEY』(74年)は『GLASS ONION』以来5年ぶり2作目。ただし大物プロデューサーとして著名だからといって、多大な期待は禁物だ。だって内容は、R&B色の強いイージー・リスニング・ジャズといった風情で、作曲家/アレンジャーとしてのアリフを表現したもの。スタッフの面々やブレッカー兄弟、ビリー・コブハム、グラディ・テイト、ロン・カーター、ラルフ・マクドナルドといった敏腕が大挙参加しているものの、それぞれは壮大なアンサンブルの中のパーツに過ぎない。マイケル・ウルバニアク&ウルシュラ・ダジアック夫妻といった個性派を上手に取り込むあたり、さすがアリフ・マーディンと思わせられるが、他人の才能を引き出す才能に比べ、彼自身は音楽的主張の少ない人なのだろうな。晩年近くにノラ・ジョーンズとラウル・ミドンという2人をスターにしたものの、まだまだ活躍して欲しい名匠だった。


