2008年05月11日

■ PHOENIX /ASIA

8eb7eb2e.jpg25年ぶりとなるオリジナル・ラインナップでのニュー・アルバム。昔馴染みの方は、もう既にゲットしてますよね? もちろんカナザワも発売直後にゲット。ジェフ・ダウンズのプロジェクトと化していた時期のエイジアにはトンと興味がわかなかったけれど、やはりこの往年のメンツが揃ったら、早々に聴くしかありません。



「うわぁ〜、こりゃあ確かにあのエイジアの音だ!」
オープニングからして、軽く興奮。心臓のバイパス手術を受けたというジョン・ウェットンだが、あのブリティッシュな歌声は健在。スティーヴ・ハウの痺れるようなギター、鼓笛隊チックなカール・パーマーのずんどこ太鼓もあの頃のままだ。シンセの音は確実に新しくなったが、ジェフらしさはしっかりキープされ、このバンドをよりエイジアっぽくたらしめている。

でも聴き進んでいくうちに、ヒシと感じてしまったことがある。これはやっぱり『ALFA』や『ASTRA』の継承であって、あの偉大なるファーストとは目指す処が違うのだな。

それは何か。それは彼らの意識の変化に起因する。おそらく彼らが最初に目指したのは、世界にアピールする大英帝国のバンド、だったはずだ。そしてそこで聴けるのはプログレを経てきた実力者たちのアイディアの結集であり、ある意味、詰め込みの美学である。それを十数分の大曲として表すのではなく、無理矢理4分間の楽曲に凝縮したのが面白かったのだ。でもそのトゥ・マッチ感が逆に彼らの個性となり、全米チャートで9週首位、82年の年間アルバム・チャートでも第一位を記録するヒットになった。

だがこの大きすぎる成功に、メンバー自身が戸惑った。そして生まれたセカンド『ALFA』で感じたのは、妙にスッキリ、ポップにまとまったな、ということ。確かにエイジアの音は鳴っていたのだが、何か最初から前作の継承を目的にしているようで…。ウェットンが朗々と歌い上げるAORっぽいバラードを聴き、「あぁーあ…」と思ってしまったのだ。こういうバラードを聴くなら別にエイジアである必要はない。彼らには彼らにしかできない他のコトがあるはずなのに…。『ALFA』以降の彼らは自らを規定し、自ずと自分たちの可能性を閉ざしてしまったように感じる。

結果的に産業ロックのレッテルを貼られることになったデビュー作と、自らそのレッテルを受け入れてしまった『ALFA』。全米6位は充分立派な成績だけど、カナザワはそこに大きな差を認めてしまう。ウェットンとハウの確執とは、本来そういうコトではなかったのかな。



lightmellow at 23:50 │Comments(3)TrackBack(0)clip!Rock 80's〜  | New Release

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この記事へのコメント

1. Posted by べらんめえプログレおやじ    2008年05月13日 01:34
まだ買ってないです。(ーー;)

…といいうことは、この期に及んでやっぱりヒット狙いなんすかね?
それとも同窓会だから、今更新しいことに挑戦せんでもな…って
ことなんすかね〜。

もしかしたらハウをはずして3人とか、
エディ・ジョブソン入れて5人でやるとか、
あえて波風たちそうな編成でいってくれんかなぁ。
2. Posted by kanazawa    2008年05月13日 09:43
いやぁ、今更コレでヒット狙えないのは、本人達も分かっているでしょう、やっぱし。
だったら思い切りやりたいことやればイイのに、最初から産業ロック以上のモノを狙ってないというか。新しいコトなんてやらんでも、おぉサスガにプログレ系の重鎮たち!と思わせてくれれば充分なのに、そういう意地さえ失っちゃったような気がして寂しいなぁ…と。
ポップ・アルバムとして聴けば決して悪くないと思いますけどね。
3. Posted by sugi    2008年05月16日 22:18
いろいろありまして、ようやく入手です。
このオリジナルメンバーでの始まりが衝撃的なアルバムだったから、やっぱり自然とそれの再来を期待しちゃいました。
そうでなくても、kanazawaさんの言われるとおり、さすが!ってところがあるとよかったんだけど...
AではじまりAで終わるタイトルじゃないから、しょうがないか(笑)

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