74f6927a.jpg明日はSTAR digio【Light Mellow Radio Edit】収録日。午後イチからの録りなので、前日の昼間のウチから、キッチリ選曲している。テーマは、先月出たロビー・デュプリーの新作『TIME AND TIDE』に因んで、ウッドストック発信のAOR/ライト・メロウ・チューンのご紹介。昔からボブ・ディランやザ・バンド、あるいはベアズヴィル・レーベル(本拠地がウッドストック)のトッド・ラングレンやフェリック・キャヴァリエ、ボビー・チャールズのようなシンガー・ソングライターたちが集ったことで有名な場所である。



でもそこには、今もシッカリとAOR的人脈も形成されていて。ロビー、オーリアンズ、クラッキンの元メンバーたち、そしてマイケル・フランクス、亡くなったランディ・ヴァンウォーマー、一時はリヴィングストン・テイラーもいたのかな?

そんな中から、ココではジェシ・ウィンチェスターをピック。当然ザ・バンドのロビー・ロバートソンがプロデュースしたファーストが有名な、70年代を代表するシンガー・ソングライターのひとり。徴兵を逃れるためカナダで潜伏中にロビーと親しくなり、ベアズヴィルからデビューした人だ。

ところがこの81年作『TALK MEMPHIS』は、いつになくメロウなテイストがぷわ〜んと。キモはハイ・サウンドで有名なウィリー・ミッチェルがプロデュースしていることで、必然的にソウルっぽい洗練されたフィーリングが入ってくるのだな。ボズ・スキャッグスで言えば、ちょうどジョニー・ブリストルと組んだ『SLOW DANCER』みたいなポジション。決してAORではないけれど、いわゆるプリAOR的な発展途上にある作品というか。でもそれ以上深入りしないところが、さすがジェシ・ウィンチェスター。結局これを最後に、彼はしばらくリリースから遠ざかることになるだけれど…。

ちなみに、かの40万人を集めたと言われるウッドストック・フェスティヴァルが開かれたベセルの丘というのは、実際はウッドストックからは結構離れた場所にあるのだとか。