2008年06月12日

■ STAY WITH ME / KIKI DEE

74ff7f27.jpgガイド本『AOR Light Mellow』掲載ネタが、久々に海外で初CD化。バックにはボビー・キンボールを除くオリジナルTOTO全員に加え、ジム・ケルトナーにグレッグ・フィリンゲインズ、ジェイムス・ニュートン・ハワード、ヴィクター・フェルドマン、ブレンダ・ラッセルにドニー・ジェラルド(元スカイラーク)らが参加。オマケに弦編曲はペイチの親父マーティと、名手ジーン・ペイジが曲を分け合うという、かなりの豪華面子である。



でもこのアルバムに手が伸びたキッカケが、この豪華サポート陣だったとしても、実際に掲載を決定づけたのは、楽曲自体の魅力とキキの歌いっぷりゆえ。トム・スノウ作のバラードに導かれた前半は、ほとんどがキキとデヴィッド・ラズリー他の共作曲で、どれも佳曲ながらあまり華がない。

が、勝負は後半に差し掛かった当たりから。ジェリー・ラガヴォイのタイトル曲では、持ち前のソウルフルなヴォーカル・スタイルを炸裂させ、リスナーの耳をグイグイ引っ張り込む。そういやキキは、70年にタムラ・モータウンに迎えられた初の外国人シンガー(英国人)であり、2人目の白人アーティストなのだった。もし彼女との契約がなかったら、レア・アースの活躍やスタイラスの全米進出だってどうなっていたか? …ってコレはちょっと大袈裟か

全体的にスロウやバラードが幅を利かす一枚なのだけれど、その中で「オォ」と思うのが、トロイ・シールズ作(イングランド・ダンの従兄弟)の<One Jump Ahead Aof The Storm>や、フラン・ゴールド=シンシア・ワイルによる<You're Holding Me Too Tight>といったミディアム群。こういう曲になると、TOTOのバッキング、とりわけグルーヴ感溢れるジェフ・ポーカロのタイコが光る。本編ラストのバラード<Safe Harbor>は、ラズリー作品の中でもピカイチの出来だ。

キキは意外にも60年代中盤にデビューしており、エルトン・ジョンのロケット・レーベルに迎えられるまでに既に10年近いキャリアを持っている。それでもやはり彼女の黄金期はロケット時代、しかもエルトンがプロデュースを手掛けた移籍初期の2〜3枚だろう。そのピークが、76年に米英チャートを制覇した<恋のデュエット(Don't Go Breaking My Heart)>。当時エルトンとキキは恋人同士だと囁かれてました。

なお一枚で喰い足りないライト・メロウ派には、これの前の77年作『KIKI DEE』もオススメ。ホーン隊はブレッカー兄弟+デヴィッド・サンボーン、ストリングスはELOの弦部隊だったりします。



lightmellow at 23:50 │Comments(4)TrackBack(0)clip!AOR Light Mellow  | Reisssue

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この記事へのコメント

1. Posted by hiro    2008年06月14日 01:21
5 アナログで持っていて、お気に入りのアルバムでしたので早速CDを買いました。なかなか音が良くてご機嫌です。このアルバムはやっぱりAORの名盤として評価できますよね。でも彼女はもともとはAORというよりもポップシンガーという趣が強いと思うのです。もちろんAORだろうがポップだろうが似たように重複する部分がたくさんあるのは理解していますが、このひとつ前のアルバムも同様のAOR路線と考えていいのでしょうか?
2. Posted by ふり〜まん    2008年06月14日 10:04
>これの前の77年作『KIKI DEE』もオススメ。
今まで見かけても買わなかったのですが、同じような路線なら買いですな。
3. Posted by kanazawa    2008年06月14日 10:51
いっこ前のは、AORじゃありません。
まぁ、プリAOR的な香りがする…くらいでしょうか。でも一番クロっぽい感じがするんですよ。
ちょっとだけメリサ・マンチェスターっぽいかも。
4. Posted by toto_airplay    2008年07月21日 12:14
5 現在ヘヴィーローテーション中!あの時代、キキ・ディを聴いているとメアリー・マクレガーを思い出してしまいます。メアリー・マクレガーはリイシュされないのでしょうか?メアリーの作品(2nd)もtotoがサポートしてましたねぇ!

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