2008年06月18日

■ AIN'T NO TURNIN' BACK / PHYLLIS ST. JAMES

e435f1dd.jpgタワーレコード、ディスクユニオン、HMV共同企画による【SOUL MASTERPIECE VOL.1 = 80'sブラ・コン編】に、カナザワも絡ませていただくことにになった。もうひと月近く前のコトだけれど、執筆依頼と企画内容を聞かされた時は、電話片手に小躍りしたね で、とりあえず2枚ほどライナーを受諾。諸々あってなかなか執筆に入れなかったが、担当氏に若干猶予を戴いて、ようやく取り掛かった。





まずはフィリス・セント・ジェイムスが84年に出した、このワン&オンリー作品。ゴスペル界のクインシーことアンドレ・クラウチのクワイアに所属してヴォーカル・コントラクターを務めた実力派で、L.A.ではセッション・シンガーとしても有名。古くはボズ・スキャッグス『DOWN TWO THEN LEFT』に参加してたし、TOTOやパット・ベネター、ポール・ヤングからピンク・フロイド『MOMENTARY LAPSE OF REASON(鬱)』なんてあたりまで。角松敏生や杏里のアルバムでも歌ってた。有名なのは、つい最近CD化されたロドニー・フランクリン『YOU'LL NEVER KNOW』でのコラボレイト。彼との関係は何作か続くが、そこでドラムを叩いてたトニー・セント・ジェイムスは、彼女の兄弟だ。

またフィリスが素晴らしいのは、歌うだけでなく、ソングライターとしても一流だったということ。実際ノーマン・コナーズは、彼女をシンガーとしてよりも作曲家として先に起用。好盤『TAKE IT TO THE LIMIT』のタイトル曲を提供している。実際このアルバムでも半数以上の曲を書き下ろし、そのどれも聴きモノに。とりわけフロア人気の高い<Candlelight Afternoon>なんて、ティアーズ・ダンサーの代表曲。かつてカナザワがコンピに使った<Phonemate>は、当時のニューヨーク・ファンクのエッセンスを撒き散らすマスト・チューンだ。

シンガーとしては大したことない、なんて発言をする向きもあるようだけれど、そんな誤解を受けるのは、彼女の持ち味がストロング・スタイルではなく、ヴァーサタイルでしなやかだから。タイプとしちゃあパティ・オースティンやアンジェラ・ボフィールに近い。でも声の伸びやかさや表現力の豊かさを聴けば、タダ者じゃないのはすぐに分かる。ちなみにバックはL.A.の著名どころ。バックヴォーカルにはアンドレ一派が勢揃いしてる曲があって、エアプレイのトミー・ファンダーバークもいたりするのだ。

なお、【SOUL MASTERPIECE VOL.1 = 80'sブラ・コン編】については、ユニオンのサイトタワーのサイトをご参照あれ。







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