a89b0c78.jpg7〜8年前に出たきり、ずっと入手困難になっていた2in1が、いつの間にか同じ形で英BGOから再発。かのジョン・ウェイトがリーダーを務め、バッド・イングリッシュの前身とも目される英国のポップなハード・ロック・バンド、ベイビーズの1st/2ndのカップリングである。実はどこかで見つけたら中古でも…、と思っていたので、早速ゲットしてみた。イヤ、懐かしい〜

彼らのデビューは76年。ファースト・アルバムから<If You've Got The Time>がスマッシュ・ヒットし、幸先の良いデビューを飾った。オリジナル・メンバーはジョン・ウェイト(vo,b)、ウォーリー・ストッカ−(g)、マーク・コルビー(kyd,g)、トニー・ブロック(ds)の4人。このうちトニーはスポンテイニャス・コンバスションというハード・ロック・トリオで72年にデビュー(当時弱冠17歳/プロデューサーはグレッグ・レイク!)し、2枚のアルバムを発表。更にフォリナーを地味にしたような好バンド:ストライダーでも2作品を出すなど、結構なキャリアを持っていた。

ところが、この名前である。しかも可愛いルックスのマーク・コルビーを筆頭に二枚目が揃っていたため、メディアは彼らにアイドル・バンド的扱いを開始した。音はフリーやバッド・カンパニーに通じるような、ちょい渋めのハード・ロックだったのにね。特に紙媒体が洋楽シーンを主導していた当時の日本では、クイーンをスターにした実績もあって、次世代ロック・アイドルの有望株としてベイビーズの名が取り沙汰されたものである。

ボブ・エズリン制作で若干オーヴァー・プロデュース気味だったファーストに比べ、ロン・ネヴィソンと組んだセカンド『BROKEN HEART』からは、レイ・ケネディの提供曲<Isn't It Time>が全米13位を記録。その人気は本格的なモノになるかと思われた。が、ココで、コルビー脱退。3人でアルバムを作り、再び<Every Time I Think Of You>を全米チャートへ送り込んだ。その時のツアーに向けてバンドの体制が立て直され、後任にジョナサン・ケイン、ベースにリッキー・フィリップスが迎えられた。この時からジョン・ウェイトはヴォーカル専任となり、産業ロック色が強くなっている。

その後彼らはジャーニーと一緒にツアー。それがキッカケで、後々ジョナサンが彼らに引っ張られるコトに。そしてベイビーズ解散後、ジョンがソロへ転じて<Missing You>などのヒットを飛ばすのはご存知の通り。またドラムのトニーは、ストライダー時代の同僚ゲイリー・グレインジャーが在籍していたロッド・スチュワートのバンドへ、ギターのウォリーはエア・サプライのサポートに就いている。そしてそのジャーニーが活動を停止すると、ニール・ショーンはジョナサン経由でジョンと手を結び、バッド・イングリッシュを始動。そこではメンバー5人中、3人がベイビーズ出身者で占められることになった。

何だかこの辺り、ヴァン・ヘイレンやハート、ナイト・レンジャーに人材を送り込んだモントローズに似てるような…。コレってファンの贔屓目ですかっ