2009年10月30日

■ A CURIOUS FEELING / TONY BANKS

tony_banksジェネシスの要であるキーボード奏者トニー・バンクスが、79年に発表した初ソロ・アルバムの30周年記念エディションが限定リイシュー。着々とボックス・セットが発売されているジェネシス本体は、先月のライヴ・ボックス、もう間もなく出る映像ボックスでひと段落しそうだが、これもそれに連なるモノとして、密かに心待ちにしていた。実は今までCD持ってなかったのよ。



今回の再発は、オリジナル・レーベルのCharismaからではなく、サード・パーティの英Cherry Red傘下にあるEsoteric Recordingというプログレ系インディ・レーベルからの登場。嬉しいコトにアルバムは09年ニュー・ミックスで、2枚組デラックス版は5.1chサラウンドのDVDオーディオ付きである。カナザワはもちろん2枚組をオーダー。しかも、届いてビックリ 20ページに及ぶブックレットを含むハード・カヴァー・デジブック仕様。マニアックなソロ作には不釣り合いな豪華さに、唖然としてしまった。要するに、ジェネシスのボックスの隣に置いても恥ずかしくないモノを、という配慮だろう。トニー自身がこのアルバムの内容や制作経緯について語ったロング・インタビューも、7ページに渡って掲載されている。

79年リリースというと、ジェネシスは『AND THERE WERE THREE』と『DUKES』の間の時期。現に1曲目は<From The Undertow>なる曲で、その関係性の深さを覗かせる。この頃ジェネシスは、私生活の問題を抱えていたフィル・コリンズに休暇を与えるため、活動を休止していた。その間にトニーとマイク・ラザフォードが,それぞれ初のソロ・アルバムを作ったのである。

だからサウンド的にも、まさしく小型ジェネシスと呼ぶにふさわしく。ピーター・ガブリエル脱退から『AND THERE WERE THREE』までの音を、トニー中心に再構築した印象。彼によれば、ダニエル・キースの名作『Flower for Algernon(邦題:アルジャーノンに花束を)』にインスパイアされたコンセプト作品だそうで、演奏もほとんどトニーがひとりで賄っている。助っ人はヴォーカルのキム・ベーコン、ドラムのチェスター・トンプソンのみ。それゆえスケール感の乏しさはあるが、その反面、静謐で叙情的だ。ちょいと地味ではあるけれど、当時のジェネシス・ファンに歓迎されたのもよく分かる。願わくば、激レア化しているトニーのセカンド・ソロ『THE FUGITIVE』(83年)やそれ以降の作品、マイクがメカニクス結成以前に出したソロ2作も、この形で再発お願いしますっ!

5.1chサラウンドでトニーのキーボードの洪水に浸る、至福のひととき。あぁ、今度はジェネシス聴きたくなっちゃったよ。





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この記事へのコメント

1. Posted by べらんめえプログレおやじ    2009年11月01日 10:31
この再発はグッドジョブですよね。
ただ長年のファンとしては、オリジナルの音色も
捨てがたい。今かわるがわる聴き比べています。


>ジェネシスは『AND THERE WERE THREE』と『DUKES』の
間の時期。 現に1曲目は<From The Undertow>なる曲で、
その関係性の深さを覗かせる。

最近「DUKES」が、実は重要なアルバムではないか…と
思えてしょうがありませんのや。
2. Posted by ひーとへいず   2009年11月03日 10:03
同感です。

ジェネシスとトニーのこの頃のアルバムがいいですね。とくに彼のヤマハCP-70Bの演奏がリリカルで素晴らしい!

『A CURIOUS FEELING』はLPから持ってますけど、今回の再発盤も買おうかな。


3. Posted by べらんめえプログレおやじ   2009年11月04日 00:57
たびたびスミマセン。
本日都内で開催された某イベント(?)で得た情報。
来春の発売をメドに『太陽と戦慄』
『アイランド』『ディシプリン』がマルチch化が
進んでいるそうですよ。
特に『アイランド』は楽曲的にも面白いのでは!!
…ということでした。
4. Posted by kanazawa   2009年11月05日 11:21
『DUKE』は、まさに変革期の一枚ですね。70年代ジェネシス的なスタイルを、80年代的サウンドで構築したと申しますか…。プログレのジェネシスは、ココで終わった気がします。

で、『太陽と戦慄』『アイランド』のマルチ化という朗報。『アイランド』が楽曲的にも面白い、というのは、まさに自分の言いたかったトコロでもあります。

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これはコピーじゃありません。
もう遺伝。ライヴも凄いよ!