smappies今朝の新聞を見てビックリ。ビクターが音楽ソフト部門(=ビクター・エンターテインメント)をコナミに売却とな 

音楽配信の躍進、違法ダウンロードや著作権侵害、CDセールスの激減、リアル・ショップの撤退など、数々の暗雲が立ち込める音楽業界に、またひとつ心配事が増えた。世界的なCD市場の売り上げは、この5年でほぼ半分に減ったという。最近日本でもソニーとBMGが合体し、外資系メジャーが4社に減ったばかり。将来それが3つになるという噂もある中、エイベックスに次ぐドメスティック・メジャー第2位、日本の全レコード会社でも4位のビクターが揺れているわけだ。

この報道に対して、親会社のJVCケンウッド・ホールディングスは、「報道されたような事実はない」とコメントを発表。事態収拾を図っている。が、火のない所に煙は立たず。水面下でいろいろな動きが模索されているのは間違いないだろう。カナザワも現在進行中のプロジェクトがあるので、ちょっと心配。よく知ってる方々も少なくないし。

これは世界のレコード・カンパニーに言えるコトだが、とにかく銀行家が会社を仕切っているような状態は、やはりマトモとはいえない。デヴィッド・フォスターも自伝の中で、「最近はレコード会社の中で音楽が聴こえない」と嘆いていた。もちろんヘッドフォンで聴いてるA&Rもいるのだろうが、音楽そのものの質より、マーケティングで売り抜こうとする姿勢が問題だ。本質的な部分に投資しないから、良いアーティストが育たないし、環境の変化で簡単に足下をすくわれる。初期のヒップ・ホップにはカウンター・カルチャーとしての意志があったが、今のハヤリ物は単なるエンターテイメント。そこには思想も文化もない。

確かにパッケージが縮小し、ダウンロードが主流になるのは止めようのない流れだ。特にアメリカは、アナログ時代から音楽ソフトを使い捨ての消費材として扱ってきたから、配信への移行は日本よりもはるかに早い。海外出張の多い友人に拠れば、新作CDを買うには、もうウォルマートのようなスーパーへ行くしかないそうだ。それに比べれば、日本ではまだ比較的リアル・ショップが元気。でもそうは言っても、店舗削減、在庫縮小や物流改革、人員整理が進行中で、明るい材料はない。

しかし、こうした動きはレコード産業の構造的変化。音楽業界全般を俯瞰すれば、興行面は好調だそうだし、言うまでもなく配信は伸びている。人口減少という懸念材料はあるにせよ、音楽を聴く人が減ったワケではないのだ。

自分はそこに一縷の望みを繋いでいる。大手レコード会社にとっては厳しい時代が続き、再編も進むだろう。でもその一方で、個性的で良質な音楽をていねいに発信し続けているインディ・レーベルは、小回りを利かせながら徐々に伸長していくのではないか。当然、インターネットを駆使しての自主制作〜配信という流れも増大するだろう。だがそこには問題も孕んでいる。マスターベーションのようなゴミ音楽ばかり粗製濫造されると、本物が見つけにくくなるのだ。

カナザワが考えるに、重要なのは役割分担。レコード会社に関しては、インディとメジャーの棲み分けが確立すればイイと思っている。今までコンビニ的な方法で成功してきたリアル・ショップも、専門化が進むだろう。自分はいろんな方に話すが、何故、新橋の駅前で、30歳代以上をターゲットにしたCDショップを開かないのか? いくら高円寺に大人向けのショップを作ったって、マニアな人しか集まらないよ。

…ってなワケで、思うままを直情的に書いてしまいました。でも結局のところ、自分は音楽のチカラを信じているし、良いモノを求めるヒトの心も信じている。その根本は変わらない。

果たして、このSmappiesのように、儲かり過ぎたお金を湯水のように使える音楽的お遊びプロジェクトが作られる日は、再びやって来るだろうか。