soulive_rubber_souliveほぼ1年ぶりのソウライヴ最新スタジオ録音作。これまでサックスを入れたりシンガーを入れたりして、ジャム・テイストのオルガン・トリオという枠を飛び越えた活動を展開していた彼ら。前オリジナル作『UP HERE』で3人に戻ってファンク・テイストを色濃くしたあと、結成10年のライヴ盤『LIVE AT BLUE NOTE TOKYO』でひとつの節目を迎えた。そしてこの新作は、まさにオルガン・トリオとしての原点回帰作と言える。

しかも、ナンとビートルズのカヴァー集という大ネタ。収録曲にも、如何にも彼らしいヒネリが入っている。

1. Drive My Car
2. Taxman
3. In My Life
4. Eleanor Rigby
5. I Want You (She's So Heavy)
6. Come Together
7. Something
8. Revolution
9. Help!
10. Day Tripper
11. While My Guitar Gently Weeps
12. She Came In Through The Bathroom Window (bonus track)

アルバムにすると、『ラバー・ソウル』と『リヴォルヴァー』、『ホワイト・アルバム』、『アビー・ロード』からのチョイスがほとんど。しかもベース・ラインに特徴のある楽曲が多く、ペダル・ベースの彼らがそれらをどう料理するのか、興味津々だった。が、ある曲では比較的オーソドックスに、またある時はラインの振幅の狭さをウネリに変換し、と、なかなか鮮やかな足さばきを聴かせる。

まぁ、意外にベタな選曲も多かったりするけれど、これはファン・サービスですかね? 個人的にはリズムのギア・チェンジに仰け反った<Eleanor Rigby>やヒップな仕上がりの<Help!>が印象深かった。ビートルズという大物の看板に負けず、案外サラリとこなしているように聴こえるのは、やはり世代的なモノなのかも。