nick_holmesヴァイヴ奏者のマイク・マイニエリが、スティーヴ・ガッドやらブレッカー兄弟やらのニューヨーク人脈を総動員して創り上げたジャズ・ロック系プロジェクト、ホワイト・エレファント。フュージョンのルーツとして取り上げられることが多いが、90年代後半からはレア・グルーヴ方面でも高く評価されてきた。そこで歌っていたのが、このニック・ホルムスである。

ホワイト・エレファントと同じレーベルJust Sunshineから73年に発表された、このニック唯一のソロ・アルバム。シンガー・ソングライターやスワンプ系のファンからは、以前から隠れ名盤として扱われてきている。でもタイトルの通り、弾き語り系シンガー・ソングライター作品のようにフォーキーでもシンプルでもなく、ソウルフルでジャズやロックの要素がたっぷり。かといって、モロにスワンプと呼ばれるほどルーズでヘヴィでもなく、メロウなテイストも孕んでいる。

個人的には、マイケル・フランクスのインディ・デビュー作(『The ART OF TEA』の前ね)に通じる部分を感じ取っていて、これはまさにプレAORではないか、と。

メンツはいずれも、ホワイト・エレファントの構成員ばかり。マイク・マイニエリ制作で、トニー・レヴィン(b)、ヒュー・マクラッケン/デヴィッド・スピノザ(g)にランディ・ブレッカー (flugel horn)等など。燻し銀のプレイが、ニックのボソッとした哀愁ヴォイスを支えます。いろんなタイプの楽曲が混在する中、朝日のような<Never Really Know>が絶品。ジャジーな<Strangers>は、ホントにメジャーへ移ってからのマイケル・フランクスっぽい。

韓国Bella-Terraから最近出た紙ジャケCDは、何とボーナス2曲入りでした。