martee_lebous年内には何とか出したい拙ガイド本『AOR Light Mellow Premium』だが、その中で陽の目を当てるつもりだったマーティ・リーボウ嬢のデビュー・アルバムが、ひと足先にCD化された。

76年のニューヨーク産ということで、音の方はブルー・アイドなシティ・ソウル。プロデュース&アレンジが名手チャーリー・カレロというコトで、ブレッカー兄弟やウィル・リー、ジョン・トロペイにバリーマイルスなど、東海岸のセッション・ミュージシャンがガッチリ脇を固めているのも新人らしからぬトコロ。バック・ヴォーカルなデヴィッド・ラズリーにアーノルド・マッカラー.…となれば3人目は普通はルーサー(ヴァンドロス)だが、彼の代わりにはロージーのリン・ピットニー。いずれにせよ豪華絢爛ではある。

シティ・ソウルとはいっても、フロア・ユースの曲は少なめで、タイプとしてはメリサ・マンチェスター狙い。このルックスで当時18〜19歳だそうだから、ちと老けてる気もするが、全曲作詞作曲を手掛ける才媛で、なかなかスケールの大きい歌唱。ま、カーリー・サイモンやヘレン・レディ、キャロル・キングにジュディ・コリンズあたりに憧れてりゃあ、チイーッとばかり大人っぽくもなりますわな。個人的には<Chance To Dance>なるヤンギーなグルーヴ・チューンをリコメンド。

彼女は80年代後半、Martee LeBowと名を変えてポップ・ロック路線で再デビュー。その時はロビー・ブキャナンがプロデュースし、少しローラ・ブラニガン風であったかも。いずれにせよ、マーティ嬢はホンノリ濃いめのキャラのようです。