kazuhito_murata_010猛暑というより酷暑に近かった今年の夏も、めっきり風が褪めてきた。同じ青空でも少し高くなった気がするし、陽が落ちれば結構涼やか。もっともカナザワはずーっと原稿書きで缶詰だったので、意外と“暑かった”という実感が薄かったりする。そんな夏を惜しむかのように、村田和人のニュー・アルバム『ずーーっとずっと、夏』がリリース。

前作が『ずーーっと、夏』で、この新作が『ずーーっとずっと、夏』。タイトルだけでは「あ、コレ買った!」と素通りしてしまいそうだが、もちろん純然たるニュー・アルバム。ただしその内容が前作の続編なのは、タイトルから察せられる通り。うーむ、分かりやすいんだか、分かりにくいんだか…

本来このアルバムは、復活作『NOW RECORDING+』(08年)、前作『ずーーっと、夏』と共に3部作を構成する予定で、ロックっぽい方向へ進むはずだった。しかし前作が大変好評で、ムーン時代の夏男路線が未だに一番人気であることを再認識。その時未使用だったデモ曲が40曲以上も残っていたことから、もう一枚、夏アルバムを作ることになった。しかも単に未発表曲から再度セレクトしただけでなく、新たな書き下ろしも大量投下されているという。どうやら村田サン、何度目かとなる創作意欲のピークに達しているようだ。

具体的なテーマは、大人のための“終わらない夏”。

明日が見えない時代だよ なんて
誰のための言い訳だろう
楽しむ気持ちとひらめきがあれば
落ち込んでる暇などない

うーん、これはとっても元気が出ます。その他、吉田美奈子の詞で二名敦子に提供した<風の街角>のセルフ・カヴァーも。