max_middleton_2第2期ジェフ・ベック・グループで名を馳せた英国の名キーボード・プレイヤー、マックス・ミドルトン。その残党が結成したハミングバードや、クリス・レアのサポートなどでも活躍した彼が、セカンド・ソロ・アルバムを発表した。

そのサウンドは、極めてクールで淡い色彩感を持ったスムースなジャズ・ファンク。…とはいえ、ファンキーな躍動感はなく、時にアフリカ系のプリミティヴなリズム・メイクを絡めながら、ミニマムなグルーヴが淡々とフロウしていく。その上をマックスの揺らめくようなローズ・ピアノが滑って行くのだ。

バックには盟友ロバート・アーワイ(g)やクマ原田(b)などが参加してるが、いつも以上に徹底したバイ・プレイヤーぶりで、ひたすら堅実にマックスの鍵盤プレイを支える。唯一主張しているのが、Maiukoという女性シンガー。ちょっとジェフ・ベックの『BLOW BY BLOW』を思い出させる<Club Butel>という曲で、エキゾチックなヴォーカル・パフォーマンスを披露している。

楽曲的にはあまりにスムース過ぎて、アルバム一枚、サラサラと流れ去ってしまう感じなのだが、マックスのエレキ・ピアノのゆらめきに身を委ねたいなら、これくらいが一番効果的なのかも。実際ローズのフェイズ・シフター・フェチのカナザワは、このアルバムで存分に身悶えさせていただきました