rj_keen_bandハワイ・シリーズ5タイトル分を脱稿し、メールで送信。でもカラパナの弟分と言われるこのR.J.キーン・バンド、実はハワイのバンドではなく、ウエスト・ヴァージニア出身のデュオで、ニューヨークで芽が出ず、L.A.へ移ってきた連中なのだな。

では、何故にカラパナに絡むのか。それはメインランドでビッグになることを夢見てL.A.に進出してきたカラパナのマネージメントが、とある筋から彼らを紹介され、デビューさせることになったから。つまりカラパナと同じ事務所、レコード会社ということなのだ。ハワイで発掘し、メンバーのD.J.プラットがプロデュースしたサマーを直系とするなら、このR.J.キーンは腹違いの弟、とでもいうか…。

そのサウンドは、アコースティックでフォーキーなウエストコースト・サウンドを軸にしながら、曲に拠ってちょっとファンキーだったり、ちょっとカントリーが入ったり。プロデューサーが、モータウンでマーヴィン・ゲイやジミー・ラフィン、フォー・トップス、マーサ&ザ・ヴァンデラスらに楽曲提供していたジャック・ゴーガなので、ちょっとソウルフルなテイストが加味されたのだろう。テンプス<My Girl>をカヴァーしていて、ゴーガの色が強そうと思いきや、実はバンドの2人の持ち味が発揮されたカントリー・バラードになっていて、これが案外良い出来。何とセヴェリン・ブランとの共作曲も入っている。そして兄貴分に敬意を払ってか、『KALAPANA II』に入っていた<Wandering Stranger>をカヴァー。マッキー・フェアリーの曲ではなく、マラニ・ビリューの作品をチョイスするところが、またR.J.キーンらしい。

個人的なお気に入りは、<亜麻色の髪の乙女>ならぬ<亜麻色の髪のリジー>と邦題のついた、爽やかなアコースティック・グルーヴ<Lizzy Go Round>と、もろブルー・アイド・ソウルっぽい<On My Way>。<Romeo>のポップなサビも耳に残る。バックには、ボナルー消滅から間もないビル・クオモ(Kyd)、マーティ・ウォルシュ(g)、シェルビー・フリント(cho)に、元パールのデビー・パール(レスリーの姉妹)くらいか。でもベースがエグイと思ったら、スティーヴ・マリオットやエルキー・ブルックス(元ヴィネガー・ジョー)との共演経験を持つデニス・コヴァリックというミュージシャン。自分はこの人の名前、初めて知った。日々精進あるのみ、です。