judas_priest2朝から何故かモンモンとしてるので、ここはスカッとジューダスを。ちょうど彼らは最後の来日公演で、日本縦断の真っ最中。このアルバムを含むガル・レーベル時代の4作が、再発されたばかりというタイミングでもある。

これは76年にリリースされたジューダスのセカンド。原題より、『運命の翼』と書いた方が通りがイイかな?  カナザワにとっては初めてのジューダスで、CBS移籍後の初作品『SIN AFTER SIN(背信の門)』は、発売と同時に速攻買った記憶がある。ところが、その直後にデビューしたアイアン・メイデンとかデフ・レパードって、あんましよく聴いてないんだな。つまりジューダスが、カナザワにとって最後のハード・ロック・バンドだったのだ。確かライヴ盤の『PRIEST IN THE EAST』くらいまでは、ちゃんとフォローしていたような…。まぁ、“メタル・ゴッド”に祭り上げられてからは、自分にとっては どーでも良い存在になってしまうのだが…

でもこの当時のジューダスには、ブリティッシュ・ハード・ロックの様式美が、すべて盛り込まれていた。ただ重圧なだけじゃなく、アレンジに起伏や緩急があって、ドラマ性が増幅されていたのだ。それこそスロウ・チューンなんて、クイーンっぽかったりする。ハード・ロックとヘヴィ・メタルの違いって、ブルース/R&Bからの影響の有無が大きく作用すると思うのだけれど、この頃のジューダスには、そうした泣きのツボ、しなやかさがあったと思う。

それにしても、スコーピオンズといい、このジューダスといい、若き日の自分が自分が熱く応援していた新人ハード・ロック・グループが、次々消えていくのは寂しい限り…。