ashton_lord朝一番で悲しい情報が入って来た。ディープ・パープルやホワイトスネイクで活躍した名kyd奏者ジョン・ロードが、16日、肺塞栓症でロンドン市内の病院で亡くなった。享年71歳。昨年、膵臓がんであることを公表して闘病生活に入っていたが、遂に力尽きてしまった。ショック〜

再結成後のパープルにはほとんど食指が動かなかった、とは言え、中坊時代のカナザワにとってのパープルは、まさに憧れのハード・ロック・バンド。初めて買った彼らのアルバムは、確か『嵐の使者(STORMBRINGER)』だったと思うけど、そこから少ない小遣いで、『MACHINE HEAD』や『LIVE IN JAPAN』、『BURN』、『IN ROCK』と買い進めていったのを思い出す。サイケなテトラグラマトン時代の3作を揃えたあとは、ロイヤル・フィルとの共演盤も買ったなぁ。あれがジョン・ロードの趣味。

さすがに、その後のクラシックかぶれのソロ作には手が出なかったけれど、パープル解散後にイアン・ペイスと組んだペイス・アシュトン・ロードは大好きだった。クラシック趣味は何処へやら、完全にR&B寄りのファンキーな英国ロック。そもそも、リッチー・ブラックモアよりもトミー・ボーリンが好きッと公言してしまうカナザワである。多くのパープル・ファンが拒絶したペイス・アシュトン・ロードも、あとから聴けば、第2期ジェフ・ベック・グループやハミングバード、ココモ辺りに近いワケで…。

そのペイス・アシュトン・ロードの前身と言えるのが、74年に発表された、このトニー・アシュトンとの共演アルバム。アシュトンは、ジョー・コッカーを髣髴させるダミ声のシンガーで、この手のR&Bヴォーカルを取らせたら天下一品。だからジョンはハード・ロックに疲れると、アシュトンと一緒にファンキー・パーティを楽しんでリラックスしていたのだろう。メンバーも、コージー・パウエル、ロン・ウッド、ピーター・フランプトン、ミック・グラバム(元プロコル・ハルム)、カレブ・クウェイ(エルトン・ジョン・バンド)…と、なかなか豪華。これもまた、ロンドンのパブ・ロック・シーンのひとつの形であり、そこにジョンも片足を突っ込んでいた。この辺り、カタブツのパープル・ファンには分からない話だろうなぁ。

エキセントリックなムードを漂わせていたリッチーと違い、デビュー当時から髭を蓄えていたジョンは、どこかオトナで知的に見えた。だから、このジャケットのようにオチャラケた彼は、結構珍しいはず。そういえば、BBCライヴに残っているジョンのMCでは、自らを“リック・エマーソン”(リック・ウェイクマンとキース・エマーソン)と自己紹介して、オーディエンスを鼻白ませていたな。

再結成パープルを離れたあとも、マイペースで創作を続けていたジョン。偉大なるロック・キーボーディストの逝去に哀悼の意を…。