starship_best朝はロンドン・オリンピック開会式のポール・マッカートニーを観て、夜はBillboard Live Tokyoでスターシップ feat.ミッキー・トーマス。ミッキーは売れてる頃に一度観て、95年にJ.T.スーパー・プロデューサーズのイベントでナラダ・マイケル・ウォルデンと一緒に来た時にもう一度観て、表立った活動がないのに、バリバリ現役感たっぷりなのに驚いた。あれからもう20年近く。ミッキーも結構なお歳になっているはずだが、ルックスもハイトーンも健在で、またまたビックリ。スターシップと名乗っていても、当時のメンバーはミッキーだけなので、正直あまり期待はしてなかったのだが、こりゃあ一本取られマシタ
何せ、オープニングに<Jane>を持って来て、それを当時と変わらぬハイトーンで聴かせてくれたところで、「ア、こりゃヤラレた」と。更に<No Way Out>、<Sara>、<Nothing's Gonna Stop Us Now>と、ミッキー加入後のジェファーソン・スターシップ〜スターシップのヒット曲を惜しげもなく連発。ヲイヲイ、ノッケからこんなに名曲を繰り出しちゃって、大丈夫?なんて思ったり。

バンドは、ミッキー以下、ステファニー・カルヴァート(vo)、フィル・ベネット(kyd)、マーク・アブラハミアン(g)、ユーライア・ダフィー(b)、ダレル・ヴェルデュスコ(ds)という布陣。全体的に小粒な感じだったが、アンサンブルは極めてまとまっていて、これもビックリ。それもそのはず、ホワイトスネイクで弾いていたベース以外は、ここ数年同じメンバーでツアーしていたらしい。面白いのは、上手のKydがニコニコと明るく振る舞っているのに対し、下手のマーシャルの前に陣取ったギター弾きは、終始苦みばしった顔でサンバーストのレス・ポールを艶っぽく鳴らし続け、まるでブリッティシュ・ハード・ロッカーのよう。スターシップ時代のクレイグ・チャキーコの存在って大きかったと思っているので、自ずとこの人にも注目していたが、なかなか弾ける人のようです。そういえば、レーナード・スキナードのゲイリー・ロシントンみたいなルックスだったな〜。

中盤、“Back To 60's”とのMCで、ジェファーソン・エアプレイン時代の<White Rabbit>〜<Somebody To Love>をメドレーで。ここではグレイス・スリック役のステファニー嬢を大フィーチャー。さすがに、カリスマ:グレイスと彼女を比べるのは酷な話だが、やっぱりちょっと個性に欠けるかな?  その代わり、コーラス面での貢献は案外大きい。続いてミッキーがいたエルヴィン・ビッショップのヒット<Fooled Around And Fell In Love(愛に狂って)>(76年/全米3位)をプレイし、更にノスタルジック・モードに。でもスターシップ時代のファンは、こんなの知らんでしょ?

アンコールのシメは、やっぱり<We Built This City>。コレで場内総立ちとなり、大合唱で幕。いやぁ、ミッキー・トーマス、完全に見くびっておりました(謝)  逆に、スターシップ解散後の彼の作品が、ゲスト参加作やカヴァー・アルバムだけだなんて、ちょっと悲しすぎるな。

【Set List】
1. JANE
2. NO WAY OUT
3. SARA
4. NOTHING'S GONNA STOP US NOW
5. STRANGER
6. SET THE NIGHT TO MUSIC
7. WHITE RABBIT〜SOMEBODY TO LOVE
8. FOOLED AROUND AND FELL IN LOVE
9. LOVELESS FASCINATION
10. IT'S NOT ENOUGH
11. FIND YOUR WAY BACK
-ENCORE-
12. WE BUILT THIS CITY