rock_of_80s今日はカナザワ、52歳の誕生日。もうこの歳になるとメデタクも何ともないですが、Facebookでの皆さんからの温かいメッセージの数々、本当にありがとうございます。家では相方がケーキを買って来てくれただけですが、とりあえず直近の締切に追われていない、という心の余裕を持てることが、神様からのギフトなのかも…

…というわけで、今日はR40限定コンピ(?)、『ROCK OF 80'S 〜R.O.A.的音楽のススメ』をチョイス。“R.O.A.”とは、トム・クルーズ主演で映画化されたロック・ミュージカル『ROCK OF AGES』のこと。映画のサントラ盤では、トム・クルーズほかのキャストが80'sヒットを歌いまくるが、コチラではその映画版及びミュージカル版に登場する楽曲をオリジナル・ヴァージョンでコンパイルし、そこに同じ頃のヒット曲を追加収録。全34曲入りのヴォリューミーな2枚組となった。

分かりやすく言ってしまえば、産業ロック〜アリーナ・ロック満載の2枚組。ジャーニー<Don't Stop Believin'>に始まり、同じく<Anyway You Want It>で終わるというキャッチーな作りで、その間にREOスピードワゴン、フォリナー、スターシップ、エイジア、ホワイトスネイク、サバイバー、ナイト・レンジャー、ラヴァーボーイ、チープ・トリック、バッド・イングリッシュといった代表格から、意外なところでパット・ベネターやクォーターフラッシュ、スコーピオンズ、L.A.メタル以降のポイズン、トゥイステッド・シスター、エクストリーム、ウォレント、デンジャー・デンジャー、ヨーロッパ、クワイエット・ライオット、リタ・フォード、ハノイ・ロックス、プリティ・メイズ、ファイアーハウス、それにデヴィッド・リー・ロス、スティーヴ・ペリー、アン・ウィルソン&マイク・レノといったソロ・アクトまでが、ガッチリと収録されている。ヴァン・ヘイレンやスティクスあたりが入ってないのは許諾の絡みだろうが、ボストンやハート、TOTOが入ってないのはちょっと残念かな。

“産業ロック”とは、かの渋谷陽一氏が作った言葉で、いわゆる売れセンに走った商業主義の強いロックのこと。60~70年代のロックはメッセージやスピリットを前面に出して勢力を伸ばして来たから、ビジネスに迎合したような、そこに相容れないロックを“産業ロック”と揶揄した。言わば、ネガティヴな要素を持った言い回しだ。ゆえにその形容を毛嫌いするファンもいる。

でも当ブログで何度か表明しているように、カナザワは“産業ロック”をネガティヴには捉えない。ポップ・ミュージックが大衆的であろうとするように、ロックにもそういう面があってしかるべき。その昔、とあるアイドル歌手が、「私、今日からロックします」みたいなことを宣言した時は、さすがに「張り倒してやろうか」と思ったが、成功を目指して切磋琢磨することは、エンターテイメントなら当然のことだ。売れようと思って実際に売れる曲を作ることは、決してたやすいコトではなく、しかもそれが世界規模となれば尚更である。それには、国境や人種を飛び越えて支持を受ける普遍的メロディが必要不可欠。それを実戦できただけでも、世界的ビッグ・ネームと呼ばれる連中が如何に大きな偉業を成し遂げたのかが分かる。

かつての大物や、その後のメロディアス・ハード勢が大きな成功を得られないのは、彼らのマテリアルに当時のような万人受けするメロディや、完成度の高さが失せてしまったから。今のヒット曲が記憶に残らないのも、メロディ作りを軽んじているのが最大の理由だと思う。このコンピを聴きながら、そんなコトを考えさせられた。