gino_vannelli_best11月の来日公演に合わせ、ようやく2年半遅れの日本発売が実現。ジノに関しては、紙ジャケ再発のプロジェクトにも参画したカナザワだけれど、この力の入ったセルフ・カヴァー・アルバムを自分のシリーズで出せることは、素直に嬉しい。…というわけで、現在そのライナーノーツを執筆中。

このアルバムに関しては、既に2010年の年始めにこのblogで紹介しているが、今もその印象は変わらない。とにかく、ノッケの<People Gotta Move>から圧倒的な音圧と どデカイ存在感で、ただただ圧巻である。基本的なアレンジは変わっていない曲が多いのに、とにかく臨場感がスゴくて、まるで目の前で演奏しているような気分。おそらくベーシック録音はスタジオ・ライヴではないかな? 

録音メンバーは、セッション・ワークもこなすギターのアラン・ハインズ、ボビー・コールドウェルのグループにいたサックスのパトリック・ラムを除くと、いずれも無名のミュージシャン。その多くは、現在ジノが拠点にするオレゴン州ポートランド界隈で活動している面々だ。しかしそこは、ミュージシャンズ・ミュージシャンとしてリスペクトされるジノのこと。相当ハイ・レヴェルな演奏スキルを持った者でないと、バンドには採用されない。とりわけ、若い頃はドラムを叩いていたジノだから、ドラマーに対するこだわりは滅法強く、ココではラインハルト・メルツという新鋭が剛腕ぶりを披露。そのまま昨年の日本ツアーへも帯同して、パワフルなドラミングを披露してくれた。

収録曲は輸入盤の13曲に加え、日本盤ボーナス・トラックとして、本邦未発の09年最新作『A GOOD THINGS』 から、<The Measure Of A Man>をチョイス。不敵な面構えのオリジナル・ジャケに手を加えた新装アートワークも、なかなか良い感じです。

1) People Gotta Move
2) Wild Horses
3) Hurts to be in Love
4) Brother to Brother
5) I Just Wanna Stop
6) Crazy Life
7) Black Cars
8) Living Inside Myself
9) Venus Envy
10) Wheels of Life
11) Just a Motion Away
12) The Surest Things Can Change
13) Put the Weight on My Shoulders
14) The Measure Of A Man