micheal_johnson_013Blog更新がままならなかった昨年11月〜12月に掛けての間に、こんなアルバムがコソッとリリースされていました。AORファンにはお馴染みのマイケル・ジョンソン、約15年ぶりのスタジオ新録アルバム。

シンガー・ソングライター的佇まいの人ではあるけれど、曲作りには全然積極的ではないマイケル・ジョンソン。一番活躍していた70年代後半から80年代初頭頃の代表曲たちは、ランディ・グッドラムやビル・ラバウンティを筆頭に、エリック・カズ、トム・スノウ、ロバート・バーン、パーカー・マッギー、マック・マクナリーといった職人気質の名ライターたちから提供曲を募っていた。

むしろ得意だったのは、アコースティック・ギターの演奏の方。一時はカントリー方面を目指したようだが、いつしか元の路線に戻り、よりオーガニックな作品を創っている。このアルバムも、最早AORではなく、アコギの弾き語りを中心にしたフォーキーな一枚。それでも彼の声にはいつもソウルフルなニュアンスが籠っているし、その歌声はまったくと言っていいほど変わっていない。コード進行やメロディの流れにも、ほのかな洗練を感じる。ケニー・ランキンあたりが演りそうなジャズ・ポップ・チューンもあるが、ケニーのように硬質ではなく、あくまでもあったか 女性シンガーとシッポリ歌う曲が目立っているのも、なかなかイイ感じで。