alabama_shakes第55回グラミー授賞式雑感。今年の主要部門はちょっと小粒で、Song of the YearとBest New ArtistにFUN.、Album of The Yearにマムフォード&サンズ、Record Of The Yearにゴディエと、み〜んな新しめのアーティストばかり。個人的には新人賞はアラバマ・シェイクスに獲らせたかったが…。

今回、最多の4部門を獲得したブラック・キーズ(もう10年選手とは信じられん)を含め、今回はグラミーならではのアカデミック系サプライズ受賞はなく。それというのも、今回のラインアップは全体的にアメリカン・ルーツ色が濃く、シーンの風潮がそうなっていることを強く窺わせた。だからそういう必要もなく。マムフォード&サンズなんか良い例で、英国のバンドなのにバンジョーを掻き鳴らしてたりする。

お愉しみのパフォーマンスでは、ブルーノ・マーズやスティング、リアーナによるボブ・マーリー、ケリー・クラークソンによるキャロル・キング/パティ・ペイジなどのトリビュート系が目立った。とりわけ、レヴォン・ヘルムのトリビュートが象徴的で、エルトン・ジョン、メイプル・ステイプルズ、ザック・ブラウン、マムフォード&サンズとアラバマ・シェイクスのブリタニー・ハワードが、かの<The Weight>を熱演。国境も音楽ジャンルも超越した、スピリットの継承の縮図を演じた。そうした意味でも、ジャニス・ジョプリンの再来だの、アレサ・フランクリンの後継と騒がれるブリタニーを擁するアラバマ・シェイクスに、何か賞をあげたかったな。個人的には、彼女のヴォーカルにはジャニスやアレサより、今は亡きエイミー・ワインハウスとの共通点を感じるけれど…。

それにしても、何やかんや言って、こうした大舞台で音楽文化の継承をカッチリとアピールしている米音楽界。対して、口パクの学芸会集団に大賞を穫らせ、業界の行末を委ねてしまう日本の音楽界。アイドルの存在は否定しないし、日本の音楽シーンにだって継承の文化がまったくないワケじゃない。でもそれがあんな大舞台に出てくることは、今の日本じゃまったく考えられないよな…