blue_roseファー・コーポレイションに続いて執筆しているのは、83年に1枚アルバムを作ってアッサリ散ってしまったパリ拠点の3人組、ブルー・ローズの紙ジャケ再発。

真っ当なAORファンには、誰それ?という方が少なくないと思うが、音的には、トリリオン〜Mr.ミスター辺りに通じるような、ヒネったメロディとハイ・テンションのコード・ワークを駆使したポップ・ロックというのが近いか。このアルバムは82年にデフ・ジャケで欧州発売され、翌年このアートワークで全米リリースされた。

しかしそのキャリアは、70年代中盤にまで遡れる。母体となったのは、フランスのジャズ・ロック・グループとして知られるトランジット・エキスプレスだ。リターン・トゥ・フォーエヴァーやマハヴィシュヌ・オーケストラを目指したこのグループに、米国ペンシルヴァニアの6人組フレッド(オールマン・ブラザーズがサイケなジャズ・ロックをおっ始めたようなバンド)でヴァイオリンを弾いていたデヴィッド・ローズが加入。そちら系ガイド本でもお馴染みの最高傑作『COULEURS NATURELLES(天然色)』を出したところで、グループは解散を余儀なくされた。が、ジャン・リュック・ポンティらのジャズ・ヴァイオリン人気に肖ったデヴィッド・ローズが、ソロに転身。メンバーもソロの録音に参加した。そこから彼のヴォーカル入りで若干ポップ・ロックにシフトした新バンド:ローズが生まれ、米国デビュー。更に80's色が濃くなったブルー・ローズへと進化したのである。

ところがこのブルー・ローズ、当然デヴィッド・ローズがリーダーと思いきや、Kydのセルジュ・ペラトネが黒幕だったというオチで。彼は後々、シルヴィ・バルタンやセリーヌ・ディオンとも共演しているそうだ。