louもう10年以上前から、“いつかCD化したいッ”と目論んでいたアルバムが、今月28日にいよいよ初CD化される。それは、名作曲家:林哲司の初プロデュース作品に当たるシティ・ポップ・バンド、LOU(ルウ)のワン&オンリー・アルバム。振り返れば、彼らのテーマ曲のような<僕のルウ>を、『Light Mellow Hours』なるコンピに収めたのは、もう9年近く前のコトなのだ。

オリジナル・リリースは76年。当時のオビには、“ロック、ソウル、ポップスの接点、躍動のニュー・ポップ・グループ、《ルウ》のデビュー・アルバム!!”とある。林さんもデモ・テープの聴いた時の印象を、「音は少々粗かったんですが、なかなかポップでラテン・タッチもあり、スティーリー・ダンの初期のようなイメージがありました」と語ってくれた。その上で、“白いソウル、黒いポップス”を目指したのがこのアルバム。曲によってはソフト・ロックっぽく聴こえるし、シュガー・ベイブのような音にもぶつかる。それでも一部には斎藤ノブや佐藤健のようなスタジオ・メンが参加しているので、シュガーのようなガレージ・サウンドより、もう一歩だけ完成度が高い。このアルバムのあと、メンバー補充して本作未収のシングルを出し(今回ボーナス収録)、あっさり瓦解してしまったが、その音楽性の高さはシティ・ポップス好きなら見逃す手はないだろう。

このCD化実現は、いろいろな方がそれぞれの場所でルウに対する熱い思いを抱いていて、それが結集したもの。その第一歩は、自分と思いを同じくするA&R氏との偶然の出逢いだったが、林さんは林さんで、当時のルウのマネージャー氏と「再発したいねぇ」と語り合っていたところだそうで、CD化の一報にはエラくビックリしていた。そしてアルバム未収シングルの存在が分かったのは、林さんと自分のインタビュー現場。

そう考えると、この再発には何か目に見えない力が働いていたようにも感じられるな。