todd_stateリンゴ・スター&ヒズ・オールスター・バンドに続き、今年2度目のトッド・ラングレン@Billboard Live Tokyo、2nd show。ツアー毎にいろいろな顔を見せてくれる人だけれど、今回のツアーはまさに最新作『STATE』一色に染められたパフォーマンスだった。

事前にBillboard Liveのサイトを見ると、トッドの強い要望により、ステージ前にスタンディング・エリアが設けられるとあった。アルバムを聴けば分かるが、つまりは、踊れ!というメッセージだ。そういえば最近のトッドは、長い間未発表のままになっていたディスコ・アルバムを蔵出ししたりしていて、どうも「ダンス・ミュージック」指向になっている嫌いがある。ロック・サイドのアーティストでは逸早くエレクトロニカに反応したトッドだから、もしかして70's指向を打ち出した最近のダフト・パンクの動きを予見していたか。

それでも、ヴェニュー内に入ってビックリ。ステージにもかなり高いヒナ壇が設けられ、壇上にはドラマーが使うような尺の長いブーム型のマイク・スタンド。立ち位置の両サイドにはコンピュータとギターが置かれている。そしてこのヒナ壇を挟むように、下手にドラム(プレイリー・プリンス/ex-Tubes)、上手にギター。今回はこの3人だけがメンバーで、鍵盤奏者はいない。メインの演奏はコンピュータが打ち出すのだ。

エレクトロニカなその音は、ディスコというより4ツ打ち系ハウス・サウンド。それでいてヘヴィなリズムの曲は、何処かピンク・フロイド風の重厚プログレみたいになったりする。そういう変幻自在さは、如何にもトッド。そして彼自身は、まるでダンス・エリアを見下ろすようなポジションからフリー・ハンドで熱く歌いかけ、クネクネと踊りまくるのだ。そもそも最初の数曲は、ジャケのようなゴーグルを付けていたくらい、新作『STATE』に特化したステージ。MCらしいMCもほとんどなかった。だから事前情報を知らず、<Hello It's Me>を聴こうと思ってやってきた人は、「ナンダコレハ?」と思ったに違いない。結局本編は、ほとんどすべてがニュー・アルバムからの楽曲だった。

そんな風に奇才ぶりを地で行った今回のトッド。まぁ、彼が何をやり出しても驚かないカナザワなので、コレはコレでいいのだが…。しかし、アンコールで披露したEDMアレンジの<Can We Still Be Friends>や<I Saw The Light>を聴きながら、やっぱりコレを普通のバンド・アレンジで聴きたかった、と思ってしまったのが正直なトコロではあるな。