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アナログ盤から数えると、わが家にはもうザッと5〜6枚はありそうなイエスの『危機』だけれど、スティーヴ・ウィルソン(ポーキュパイン・トゥリー)による5.1chサラウンド・ミックスと聞いてしまったら、もぅ買わずにいられない〜 しかもこれが、自分的には初のBlu-ray Audio(DVD Audioも同時発売)である。

スティーヴ・ウィルソンのサラウンド・ミックスというと、キング・クリムゾンの一連の仕事が素晴らしく、どうしても過剰な期待を寄せてしまう。故にサラウンドが入ってなかったクリムゾンの40周年盤『USA』にはヒドくガッカリしたが、まぁ、これで少しは気が収まったか。

クリムゾンのミックスとは違って、イエスでは飛び道具が突然背後で鳴り出す、なんて意表を突かれることはない。その代わり、川のせせらぎや鍵盤のオーケストレイション、美声のハーモニーなどが洪水のように押し寄せて来る。言うなれば、神秘の森に包まれているような、そんな安堵感、スケール感。

重厚なシンフォニック系プログレには、5.1chサランド、実に有効。これを皮切りに、順次イエスの名作群がサラウンド化になるかな(嬉しい悲鳴)。あぁ、これで『RELAYER』が聴きたいゾっと!