Citrus_Sun front high
昨日のトニー・モムレルに続き、今日もインコグニート〜ブルーイ関連。でもこの名前を聞いた時は驚いた。エッ このバンド、まだ続いていたの?って。そう、シトラス・サン。およそ13〜14年ぶりのニュー・アルバムである。

このシトラス・サンは、英国きってのレジェンダリー・ギタリスト:ジム・マレン(ミューレン)をフィーチャーしたグループ。ブルーイの「彼と演りたい!」という願望から生まれた、一種のプロジェクトだ。カナザワ的には、昨年コットン・クラブで公演したヘイミッシュ・スチュアート・バンドやブルーイのソロ・ライヴでジム・マレンを観たが、以前は故テリー・キャリアのツアーでも来ていたし、彼がサポートしている人は数知れない。ピート・ブラウン&ビブロクト、ブライアン・オーガー&トリニティ、オブリヴィオン・エキスプレス、ココモ、そして双頭バンドのモリッシー/マレンと、70〜80年代は多くのグループで活躍。ソロ・アルバムも結構な数、出している。

昨年のヘイミッシュ・スチュアート・バンドも、元々はJim Jamとして来日が予定されていたもの。彼らはその名の通りジム中心のプロジェクトで、ヘイミッシュのプライヴェート・レーベルからアルバムを出していた。レギュラー・メンバーのピノ・パラディーノ(b)のスケジュールが飛んでしまって一旦来日がバラされ、ヘイミッシュ中心に再構築してブッキングされた。要はジムという人は、それだけ周囲からリスペクトされているミュージシャンズ・ミュージシャンということ。ブルーイの熱い思いも、当然なのだ。

インコグニート同様このシトラス・サンも、00年の1stと比べるとジムとブルーイ以外のメンバーは大きく変わっている。連続参加はホーンのドミニク・グローヴァーくらいか。それでも現インコグニートからマット・クーパー(kyd)、フランシス・ヒルトン(b)、ジョアン・カエターノ(perc)、フランチェンコ・メンドリア(ds)らが参加。リチャード・ブルもプロデュースに名を連ねる。こうして普段から一緒に演っている顔ぶれと組むことは、ジムのようなリアル・ミュージシャンには重要なコトなこと。そうしたヒューマン・グルーヴに包まれてこそ、彼のようなイブシ銀のプレイが目映く光り出すのである。

故テリー・キャリアに捧げた彼の<What Color Is Love>、そして定番マーヴィン・ゲイ<What's Going On>のカヴァーも収録。ほのかに香るラテン・テイストは、日本でプレゼントされたハービー・マンの旧作にインスピレーションを得たそうだ。ほとんどの曲はインストながら、昔のクルセイダーズや、インコグニートでトリビュートしたドナルド・バードに通じる70's的なクロスオーヴァー・テイストが美味しい。