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ジャケに映ったド迫力のご尊顔に思わず負けそうになる、レオン・ラッセル翁のニュー・アルバム。元々仙人のような風貌だったが、シワに深い年輪が刻まれ、ますます凄みを帯びて来た。

でもその内容は、渋くてマイルド。あの独特のシワガレ声や、スワンプ系ならではの絡み付くような深さは相変わらずで、まさにレオン節全開といえる。でもそこに まろやかなサウンドメイクや、僅かにニュアンスの異なる洒脱なエッセンスが感じられて。元々レオンは早くから自前のスワンプ・サウンドにメロウな質感を加えていたから、そういう傾向はなきにも非ず。でもチィっと違う感覚があるのだな。

その小さな違和感は、クレジットを見て氷解した。前作のデュオ作のパートナーだったエルトン・ジョンは、今回エグゼクティヴ・プロデューサーに収まり、プロデュースもTボーン・バーネットからにトミー・リピューマへスイッチ。ブルース、ジャズ、R&B、ソウル、ニューオーリンズ、それにビッグ・バンド物など、レオンの音楽観のすべてを表出させつつも、それをアメリカーナ感覚で仕上げるのではなく、洗練度を高める方へ持っていく。そこがトミー・リピューマの手腕である。

同じくトミーが手掛けたポール・マッカートニーのスタンダード・アルバムでは、個人的に少々型にハマり過ぎた感があったけれど、レオンとトミーのコンビはDr.ジョンの作品にも通じるところが多々あって、なかなか聴き心地が良い。<Georgie On My Mind>やビリー・ジョエル<New York State Of Mind>のカヴァーもある。バック・ヴォーカルで参加のウィリアム・キャントスは、あのビル・キャントスなのかな?