LM_SIESTALM_TWINKLE
邦楽シティ・ポップス系を中心にしつつ、洋楽AOR系も連動している今年のLight Mellowシリーズ。キッチリ白黒つけたがるヲタク系ファンを尻目に、スムーズに聴き流してもっとも気持ち良くなれるのが、実はここに紹介する2枚、『LIGHT MELLOW COVERS 〜Siesta〜』と『LIGHT MELLOW COVERS 〜Twinkle〜』だ。

その収録曲は邦・洋混合で、ポップスとかAORというよりは、ジャジー・ポップな趣きのカヴァー集。原曲が英語というだけで、ジャズ・スタンダードもあればソウルやポップのヒット曲もある。でも出てくる音には通底したムードがあって、とってもアーバン&アダルティー。つまり往年のヒット曲を、今風のコンテンポラリー・ジャズ的斬り口で清新かつオシャレに聴いていただこう、というワケ。

カヴァー・ブームと言われる昨今、それは良いコトに見えるようで、実は無個性な消費文化から生まれたモノだ。何せ発信源が雑貨屋さんや複合型書店で売っているCDなのだから、インテリアのように素敵だけれど、音楽そのものは無味無臭に近く、個性や主義主張はない。ただ気持ちよく聴けるメロディと声(もしくは音色)があれば充分で、むしろアーティストが誰か、どんな人なのかという情報は無用の長物なのだ。名曲やヒット曲は歌い継がれて残っていくものの、誰が歌って(演奏して)いるかはどうでも良い。そう言われたら、ミュージシャンや音楽ファンはまるで立つ瀬がなくなってしまう。

そこで、洒脱な空気を重視しつつ、アーティストの持ち味、音楽性をそこはかとなく反映させたカヴァー・ソングばかりを集めてみよう。そうして産まれたのが、この “Light Mellow Covers” だ。ウルサ方のコア・ファンにとってもSHANTIとアン・サリーがメインを張るラインナップはなかなか強力なはずだし、お馴染みのメロディの数々にも、必ず何か新しい発見があると思う。

また、この2枚の『Light Mellow Covers』と連動して、東京・大阪のBillboard Liveに、期間限定オリジナル・モヒート“Siesta”と“Twinkle”が登場(6/23〜7月末まで)。ライヴを観にお出掛けの際は、是非お試しあれ。

 《収録曲》
 ■Light Mellow Covers〜Siesta■
01. ダンス・ウィズ・ミー(ジェナイ)
02, 輝く太陽(アン・サリー)
03. ラヴズ・ホリデイ(アル・マッケイ・オールスターズ)
04. 淑女の想い(ジェナイ)
05. サムライ(chie)
06. ラヴィン・ユー(シャンティ)
07. オーディナリー・ジョー(上田正樹)
08. ハヴント・ウィ・メット(アン・サリー)
09. クロス・トゥ・ユー(chie)
10. 恋をしましょう(ケヴィン・レトー)
11. 素顔のままで(ジェナイ)
12. 言い出せなくて(シャンティ)
13. ヒー・ラヴズ・ユー(アン・サリー)
14. ララは愛の言葉(ジョン・トロペイ feat.アン・サリー)
15. クワイエット・ナイツ・オブ・クワイエット・スターズ(伊藤君子)

 ■ Light Mellow Covers〜Twinkle■
01. やさしく歌って(シャンティ)
02. I.G.Y.(リズム・ロジック feat.メイザ・リーク)
03. ユー・アー・マイ・ヘヴン(ジョン・トロペイ feat.レイラ・ハザウェイ&ウィル・リー)
04. タイム・アフター・タイム(ジェナイ)
05. 真夜中のオアシス(アン・サリー)
06. シング・ア・ソング(アル・マッケイ・オールスターズ)
07. デイズ・ライク・ディス(アンナケイ)
08. ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード(ジョン・トロペイ feat.レイラ・ハザウェイ)
09. クロス・トゥ・ユー(伊藤君子)
10. 青春の光と影(アン・サリー)
11. すべてをあなたに(シャンティ)
12. フィール・ライク・メイキン・ラヴ(ジェナイ)
13. ドランク・オン・ラヴ(リズム・ロジック feat.八神純子)
14. ウィル・ユー・スティル・ラヴ・ミー・トゥモロー(ジョン・トロペイ feat.アン・サリー)
15. ビゲスト・パート・オブ・ミー(ジェナイ)