fagen_nightfly
原稿やら何やらに追われているうち、ふと気づけば、お呼ばれしている冨田恵一さんのイベントがもう直前に。まだご著書『ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法』も満足に読み込めていないのに、アワワワワ…という感じである。なのでとりあえず、仕事の気分転換を兼ねて、フェイゲンの復習を。


…といっても、イベントはフェイゲンどっぷりではなく、そこに起点にして、もっと幅広くAOR全般について話す予定。冨田さんのリストを見たら、結構意外なタマも入っている。どうやら型にハマッたAORではなく、それが流行った当時の洋楽シーンの背景なども探りながら…、という広範な中身になりそうだ。さて、どうなるコトやら。

…にしても、冨田さんが書いた本を読みながらアルバムを聴いていくと、氏がアルバムをコワいぐらいに聴き込んでいのが分かる。例えばこのアルバムは、しっかりとドラマーのクレジットがあったとしても、必ずしも生演奏というワケじゃなく、ループだったりサンプリングだったりすることは結構知られている。でもをそれをセクションや小節ごとに分析。どれくらいの尺のループを作っているか、などと、事細かに解析しているのだ。ウ〜ム、恐るべし… 

ま、自分のような音楽ライターは、そうしたアレンジの手法やコード進行の妙を楽理的に説明するのが本分ではなく、アーティストがそれを使って何を表現しようとしているのか、どこからそういう手法/表現が出てきたのか、そちらを考えるのが本来の姿。同じ土俵に立てるなんて微塵も思っちゃいないが、これを読んで、自分が制作に関わるなら、せいぜいディレクション的なモノに止めておこうと改めて強く思った次第である。

…というワケで、イベントは以下参照。

7/30(水) 冨田ラボ『ナイトフライ』刊行記念! 冨田ラボ×金澤寿和、AORミュージックの魅力について語る!
2014年7月30(水) dues 新宿 19:30〜21:00(19:15開場) 詳細は上のリンクをclick!

これは刊行記念イベント第1弾で、続編もあります。
●第2弾 『ナイトフライと80s音楽の秘密』 with 西寺郷太(ノーナ・リーヴス)
 8月5日(火) 代官山蔦屋書店 19:00〜20:30
●第3弾 『ナイトフライの名演を堪能する! with 唐木元(ナタリー)』
 8月22日(金) タワーレコード渋谷店 19:30〜21:00

よろしくお願い致します。